クラシカロイド 用語

クラシカロイド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/09 00:35 UTC 版)

用語

クラシカロイド
この作品に登場するナゾの存在。元々はアルケー社が開発していたが起動に至らずプロジェクトが滞っていた「アルケロイド」が基で、そこに参画した響吾曰く、「何か適当に混ぜたら出来ちゃった」との事。
全員にクラシック音楽の偉人と同じ名前が与えられており、史実の楽聖の記憶も保持しているが、その理由は明らかにされていない。作中では楽聖の「生まれ変わり」「コピー」などとも表される。
本作第1期監督・藤田陽一によると、そのキャラクターは、ベートーヴェンの「頑固で凝り性」、モーツァルトの「いたずらや下ネタが好き」など、「(楽聖たちの)才能以外の“アレ”な所」をモチーフにデザインされている。また、クラシカロイド達はムジークという特殊能力を持っている。
肉体的には人間と大差ないが、一部のムジークを無効化したり、稀に人間離れした身体能力を見せる事もある。また、焼きみかんの皮を食べる事で、頭部が巨大なみかんに顔を描いたようなものになる等、異形の怪物と化してしまうと言ったような、人間とは異なる存在である事を示す性質もある。パッド君によれば、それはクラシカロイド特有の新陳代謝機能であるらしく、一晩で元の姿に戻る。
第1期ではベト達8人のクラシカロイドが登場。第2期ではワーグナーとドヴォルザークが新たなクラシカロイドとして加わった。
基本的には人間の姿だが、第2期から登場するドヴォルザークはなぜかコビトカバの姿になっている。これについては藤田監督が、「このアニメにはコビトカバが足りない」と後に述べている。
ドヴォルザークは元々、ハッシー以外のペットが欲しいと思った響吾が個人的に好きだったコビトカバをペットにしようと生み出したものである。しかし、目覚めさせるためにドヴォルザークの曲を聴かせていた結果、カバのクラシカロイドとして覚醒してしまったのであった。
アルファベットでは「Classica Loid」。
ムジーク
クラシカロイドが持っている特殊能力。有名な作曲家の曲を大胆にアレンジして劇中曲として流している。クラシカロイド達は何らかのきっかけで「思い出す」ことでムジークを披露する。ムジークは、ドイツ語で音楽という意味の単語である(Musik)。
それぞれ違った能力があり、特殊空間を生み出したり人や物を変身させるなど、その場面にあった能力となっている。しかしその様子を撮影しても人や物が変身した姿や出現した存在は映らず、何の変化も無い風景とその場にいる人物だけが録画される。そのため、当初は催眠術のようなものとも見られていた。しかし以降になると不作の茶畑を活性化させる、本当に肉体を変質させる、空間を移動するなど、現実に直接作用する能力も増えていった。中には特殊効果が殆ど無く、演奏目的で使用される能力もある。
強大な力ゆえに、演奏者であるクラシカロイド自身が制御出来なければ暴走する危険性があり、また、強過ぎる感情によって本人の意思とは無関係にムジークが発動してしまうこともある。
アルケー社
グローバルな音楽企業。そこから派生したアイドルの芸能プロデュースや様々な研究開発も手掛けている。現在はバッハが経営者たちを従え、事実上のトップの座に就いている。
何故、アルケー社が「アルケロイド」を開発していたのかは語られていない。
音羽館(おとわかん)
歌苗が大家をしている実家で、洋風の大きな古い建物。1階のフロアには巨大な機械仕掛けのパイプオルガンが設置されている。裏には地下の厨房へと続く隠し階段があった(後にハッシーによって爆発破壊される)。
音羽家は祖母の代まで一財産を持つ良家だったが、歌苗の父親・響吾がとんでもない研究で借金を作りまくり、この館以外ほとんどの遺産を使い果たしてしまった。
第1話時点で権利がアルケー社に移っており、唐突に取り壊しが通告されたが、ベトのムジークが発動して、取り壊されずに済んだ。第6話でも三弦の差し金で取り壊されそうになるが、再びムジークの発動により頓挫。
現在は頼みもしないのにクラシカロイドが続々とやってきて住むようになっている。
ハママツ市
本作の舞台となる地方都市。音楽企業アルケー社を構え、音楽による町興しを掲げている。現実の浜松市と同様、餃子や鰻が名産品であり、ハママツ祭では凧祭りも行われている。マスコットキャラクターは名物の餃子と鰻を組み合わせたゆるキャラの「ギョウナくん」。
CLASKEY:KLASKY(クラスキークラスキー)
アルケー社所属のアイドルユニット。通称「クラクラ」。メンバーはチャイコとバダで、バッハがプロデューサーを務める。
デビュー以来、地方のロケや着ぐるみショーなどをもこなす気取らない仕事選びで注目を集め、現在では大人気アイドルとして名を轟かせている。しかしメンバーの不仲もよく囁かれるほどで、解散の危機に陥る事も珍しくない。チャイコのムジークの件で仲直りした後もステージ上でお構いなしに喧嘩したが、それが却って新たなファン層を獲得し、キレ芸を主体とするお笑い芸人としても活動の場を広げた。ただし、バッハは納得していない。
結成の本来の目的は、八音計画の準備段階として「今の世を知り、音楽の聴き手である人々を知る」事だった。
SALTY:KLASLY(ソルティークラスキー)
新たにプロデューサーになったWATARU(ワーグナー)によって打ち出されたクラクラの新路線。通称「ソルクラ」。名前通りの塩対応と上から目線を主体としたクール路線であり、従来のクラクラとはまるで異なる方向性となっている。あまりに急激な路線変更とワーグナーの高圧的な態度に当初はチャイコとバダは反発したが、実際のライブは大盛況だった。しかし本来の自分達と違い過ぎるキャラ作りのため、2人の精神的負担も大きかった。
デビュー曲「ソルティソルティ」の歌詞に「革命の前夜祭」とあるように、ワーグナーにとっては自分をアイドルとして売り出すための踏み台に過ぎず、WAGNERのデビューと同時に無期限活動停止を宣告された。前述のイメージ戦略についてもライブ当時こそ好評だったもののソルクラ活動停止後は悪印象にしかならず、クラクラ活動再開時も当初は周囲から白い目で見られる結果になってしまっていた。
漆黒のハーモニー
ベトが追い求めて止まない「究極のギョーザー」で、中が黒く、ほんのりと甘いらしい。
当初、ベトはその黒さを焦げと勘違いしており、ひたすら豪火で焼いていたため単なる消し炭と化していたが、リストの指摘で元々の食材が黒かった事に気付く。後にふとしたキッカケで、ベトとモツが過去にある人物から食べさせてもらっていた餃子を再現しようとしていた事が判明。歌苗はその隠し味に使っていたものから、その人物が響吾である事、子供の頃の思い出の味であることを思い出した。その正体は味噌饅頭の味噌餡を餃子の具にしたもので、餃子と言うよりはほぼ味噌饅頭である。
女子会
リストが主催した女子限定のイベント。参加者はリスト、歌苗、チャイコ、バダの女子4人だが、最終的に奏助も参加した。
当初はスイーツバイキングやジャグジーなどを回りつつも、チャイコとバダの立場の関係で険悪な雰囲気が続いたが、カラオケで歌苗が2人と意気投合してからは一気に和やかなムードに。そのままアルケー社が所有する客船を借り切った船上パーティを開くほど盛り上がる。しかし(歌苗以外が)飲酒しはじめた頃から脱線、リストが発動したムジークの効果も相まって本音ぶっちゃけ大会と化し、クラクラの両名(特にチャイコ)は思わず上司のバッハに対しての本音連発してしまった。その後、チャイコとバダは激しい後悔と恐怖に苛まれたが、バッハからお咎めは無くうやむやになった。
八音(はちおん)
第1期でバッハや三弦の会話で時折りにてくる用語。作中ではベトを初めとする8人のクラシカロイド達の事を指している。バッハはハママツ市の山中に建設した八音増幅装置「オクトヴァ」とムジークを完璧に制御できるようになった8人のクラシカロイドを使って、世界を自身が思い描く「新しい世界」に変えようとしていた。
元は儒教音楽で使われる八種類の楽器を指す。
ギョウナくん
ハママツ市のゆるキャラ。
餃子と鰻を組み合わせたマスコットキャラクターで、白い餃子のような頭に赤い小さな垂れ目、うなぎの胴体に蝶ネクタイをつけている。着ぐるみになると直立歩行になる。着ぐるみの中にはバッハが入っていた事もある。
水筒、イヤホンジャック、マグカップなど様々なグッズが存在する。
第二期15話では、映画館に「大怪獣ギョウナくん」というポスターが貼られている。

  1. ^ 原作なし!藤田陽一監督のオリジナルアニメ『クラシカロイド』とは”. PUUL. 2016年9月22日閲覧。
  2. ^ TOP”. アニメ「クラシカロイド」HP. 2017年4月1日閲覧。
  3. ^ 『クラシカロイド』藤田陽一監督のコメントが到着!”. NHKアニメワールド. 日本放送協会 (2016年5月9日). 2016年7月7日閲覧。
  4. ^ スタッフリスト”. アニメ「クラシカロイド」HP. 2016年10月15日閲覧。
  5. ^ ムジーク”. アニメ「クラシカロイド」HP. 2017年2月12日閲覧。
  6. ^ TVアニメ「クラシカロイド」公式サイト”. 2016年10月22日閲覧。
  7. ^ クラシカロイド”. バンダイチャンネル. 2016年10月22日閲覧。
  8. ^ CD”. アニメ「クラシカロイド」HP. 2017年6月29日閲覧。





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