キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス] 概要

キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス]

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/30 09:04 UTC 版)

概要

キングダム ハーツ シリーズ』の一作で、ニンテンドー3DSと同時に発表されたタイトルの一つ(発表当時の仮題は『キングダム ハーツ 3D』)。なおタイトルは『スリーディー』は発音せず、『キングダム ハーツ ドリーム ドロップ ディスタンス』と読む[3]。KHシリーズ10周年を冠した作品で、パッケージやゲーム中に10周年のロゴが登場する他、発売日も第一作『キングダム ハーツ』からほぼ10年後である[4]。開発は『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』(BbS)を手がけたスクウェア・エニックス第1制作部・大阪チーム。

舞台は前作『キングダム ハーツ Re:コーデッド』のエンディング後となり、ソラリクの二人を主人公とする。シリーズ第一作『キングダム ハーツ』(KH)からこれまでのシリーズで展開されてきた、「ダークシーカー編」の完結する『キングダム ハーツIII』(KHIII)に向けた最終決戦の序章となり[5]、エンディングには『KHIII』へ続くと読み取れるメッセージが現れる。また、「『KH』シリーズをベースに『FF』らしく進化させたものが『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』(現・ファイナルファンタジーXV)で、『KH』らしく進化させたものが『KH3D』になる」とのことで、シナリオだけでなく本作のバトルシステムが『KH3』への進化の方向性を見据えたものになるとも語っている[3]

ソラとリクの姿が初代『KH』時に戻るのはシナリオ上必然なのだが、過去作と同じ衣装だとリメイク作品だと勘違いされることが前作『Re:コーデッド』であったため[3]、シナリオの途中で新規の衣装へと変わる流れとなった。登場するワールドも、シリーズオリジナルのもの以外はこれまでのシリーズ作品に登場していないディズニー作品のワールドとなっている。また『すばらしきこのせかい』のキャラクターもゲスト出演しており、KHシリーズとしては初めてFFシリーズ以外からスクウェア・エニックスのキャラクターが登場することとなった。

ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッドに対応。オリジナルデザインのニンテンドー3DS本体の同梱版「KINGDOM HEARTS EDITION」と、DS系列で発売された『358/2 Days』『Re:コーデッド』のソフト二本とオリジナルの3DS用プロテクトカバー、歴代作品のパッケージイラストのポストカード12枚を同梱したセット「KINGDOM HEARTS 10th Anniversary 3D+Days+Re:coded BOX」がソフトと同時に発売されている。また、ソフトの初回生産限定特典として、レアなドリームイーターを仲間にできるARカードが封入された。なお、初回生産限定特典ARカードで入手できるドリームイーターは、ARカードなしでもゲーム中入手することが可能なので、必ずしもARカードを手に入れる必要はない。

発売から間もなく一定条件下でゲームが進行不能となるバグが発見され、スクウェア・エニックスより回避のためのアナウンスも出ていたが[6]、その後ニンテンドー3DS本体のアップデートによりソフトにパッチを適用することが可能となり、バグが修正される更新データ(Ver.1.1)が2012年5月25日に配信された。

これまでのシリーズで発売されていた、追加要素が加えられた英語音声版『ファイナル ミックス』は本作では発売されなかった。ディレクターの野村はゲーム発売後のインタビューでFM版の有無について聞かれた際に「大阪開発チームが複数のタイトルを抱えていてそれどころではない状況なので、数年後はわからないが現在はその予定はない」と答えている[7]。この「複数のタイトル」はここでは明かされていなかったが、その後大阪チームが『KH1.5』『KH2.5』『KHIII』を開発していることが発表されたため、これらの作品群を指しているものと考えられる。

2017年発売のPlayStation 4用ソフト『キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナル チャプター プロローグ』には、HDリマスターされた本作が『キングダム ハーツ ドリーム ドロップ ディスタンス HD』とタイトルを変えて収録された[8]。3DSで開発された作品をPS4に移植するにあたり、画質だけではなくゲームシステムも含め多岐にわたり変更が加えられている。詳細は当該項目を参照のこと。

評価
ゲームレビュー
評価者 点数
All Game [9]

  1. ^ a b スクウェア・エニックス・グループ、E3 2012出展タイトルラインアップを発表。トゥームレイダー、ヒットマンなど有力自社IPと新規タイトルを出展”. スクウェア・エニックス・ホールディングス (2012年5月31日). 2012年5月31日閲覧。
  2. ^ 『ファミ通ゲーム白書2013 補完データ編(分冊版)』エンターブレイン、2013年。 
  3. ^ a b c d “『キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス]』開発スタッフインタビュー――【完全版その4】”. ファミ通.com (エンターブレイン). (2011年1月30日). https://www.famitsu.com/news/201101/30039870.html 2012年4月5日閲覧。 
  4. ^ 初代『KH』の発売日は2002年3月28日。
  5. ^ “【画像、情報追加】『キングダム ハーツ 3D』の正式タイトルが『キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス]』に決定――【スクエニ第1制作部カンファレンス】”. ファミ通.com (エンターブレイン). (2011年1月18日). https://www.famitsu.com/news/201101/18039367.html 2012年4月5日閲覧。 
  6. ^ スクウェア・エニックス サポートセンター
  7. ^ スタジオベントスタッフ 『キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス] アルティマニア』429頁
  8. ^ 発売決定のお知らせ
  9. ^ Kingdom Hearts 3D: Dream Drop Distance”. All Game (2012年3月29日). 2012年8月21日17:19閲覧。





英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス]」の関連用語

キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス]のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス]のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのキングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス] (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS