カルテット (アーケードゲーム) 概説

カルテット (アーケードゲーム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/30 20:33 UTC 版)

概説

プレイヤーは横スクロールのサイドビューのステージを、8方向ジョイスティックとショット・ジャンプの2つのボタンで操作する。全32ステージ。

URC版が最初にリリースされ、当時としては珍しかった4人同時プレイ、そして林克洋の手がけたハイクォリティなBGMが話題を呼んだ。このURC版は高価で導入スペースも広めに要求されたため、後にテーブル筐体用にカスタマイズされた2人プレイ版「カルテット2」がリリース。日本ではこちらのほうが多く出回ったようである。

URC版のコントロールパネルは1P~4Pエリアがそれぞれ色分けされ、各色で使用できるキャラクターが振り分け・固定されており、プレイしたいキャラクターのコイン投入口にクレジットを入れてプレイする仕様である。テーブル筐体版ではゲーム開始時の選択画面で使用するキャラクターを選択する。

前年にアタリの発売した『ガントレット』が「専用アップライト筐体を使用」「使用武器や特徴の異なる4色のキャラクターによる同時プレイ」「体力制のシューティングゲーム」「出口を抜けることで次ステージへ進めるゲームシステム」など、本作との共通点が多く、何かと比較の対象にされるゲームでもあった。

プレイ内容

横スクロールで高低差・重力のあるサイドビューステージを左右に進み、ステージを護るボスを撃破して鍵を入手し、出口にたどり着くとステージクリアとなる。面によってはボスのいる位置と出口が正反対の場所にあるケースも存在する。

ステージは5つのシーン(宇宙、地下洞窟、基地、パイプ、神殿)に分かれ、面により固定されている。道中には背景のドアから出現する雑魚敵の他、上下移動用の梯子、捕まって左右に移動する移動用のパイプ、踏み込むとダメージを受ける箇所、閉まったり開いたりする扉、匍匐前進しないと通れない狭い通路が存在する。

各プレイヤーにはPOWという体力値が設定されており、時間経過で10ずつ減っていくほか、敵や敵の弾に接触すると転倒して大きく減少する(起き上がり後は一定時間無敵)。さらにトラップ箇所に入り込んだ場合も脱出するまで減少し続ける。ダメージを受けることで0になると画面上部からやってくる2人の天使に画面上部に連れ出されゲームオーバーになる。ただし、時間経過の減少で0になった場合は、時間経過以外のダメージを受けるまでゲームオーバーにはならない。

標準設定では1000POWから開始であるが、店舗側のディップスイッチ設定によっては500POW、2000POW、9000POWから開始する。敵から受けるダメージもディップスイッチ設定により0.5倍、1倍、2倍、3倍になる。URC版のみ、各プレイヤーごとにコイン投入口があり、ゲーム途中にコインを投入すると即座にPOWが増える設定がある。この設定がオンの場合、ゲーム開始前に投入したコインはゲーム開始時にすべてPOWに変換する形で消費される(最大9000POWでそれ以上のコイン投入分は切り捨てられる)。この設定をオフにした場合やカルテット2では、投入したコインはPOWにならず常にクレジットとしてカウントされ、ゲームスタートとゲームオーバー後のコンティニューのみに使用する。

道中には各種パワーアップアイテムと得点アイテムがあり、これらを取ることでショットパワーが上昇したり、能力値が一時的に高くなったり、POWが回復したり、得点が大きく加算されるフィーチャーがある。ただし鍵及び一部のパワーアップアイテム(主に能力値を上昇させるもの)は、取得中に敵からダメージを受けると全て放出してしまう。その場合は再度取らなくてはならないばかりか、2人プレイ以上の場合は他のプレイヤーが取って自分のものにしてしまうことができる。各ステージの制限時間はないが、同じステージに長時間いると死神が出現して永久パターンを防止する。

ステージクリア後にはプレゼンテーションセレモニー(表彰式)としてプレイヤーの評価が行われ、各キャラ毎に得点とPOW値が加算される。なお、2人以上でプレイした場合、以下の内容によって順位付けが行われ得点とPOW値の加算量に差が出る(その際のキャラ画像も順位によって笑ったり泣いたりする)。

  • ボスにダメージを与える
  • ボスを撃破する
  • 先に出口より脱出する

特に4人プレイの場合は1位と4位でPOW加算量に150もの開きがあるため、如何にしてボスを撃破した後鍵を取って先に出口から脱出するか、鍵を取られたら出口に到着する前に如何にして鍵を奪うか(=鍵を持つプレイヤーがダメージを受けるか)という駆け引きも本ゲームの魅力の一つであった。 また、4人同時プレイしている時のみ、最後にドアに到達したキャラクターが様々なセリフを喋る。

このゲームには「ドアの法則」という、ドアから出てきた敵を全滅させない限り、同じドアからは再度敵が出てこないという独特のシステムがある。このシステムを上手く利用して画面上の敵の数をコントロールする事が、ダメージを受けずにゲームを長時間プレイするポイントとなる。

ステージ数は全32ステージで、ステージ32をクリアしてもエンディングはなくステージ1に戻る。周回数による難易度アップもないため、敵との接触を避ければ1コインで最高得点の99,999,999点に達するのも十分可能であった。

ストーリー

西暦2086年、地球人は過密な地球を離れて銀河系に進出しており、惑星や宇宙空間に浮かぶコロニーに住んでいた。ある日、その一つ小国家「テラ」のスペースコロニー「ゼロ6」が宇宙海賊に襲われる。名誉と報酬を目的にしたその道のプロ4人が集まる私設救護隊「カルテット」は「テラ」の要請を受け、スペースコロニー「ゼロ6」に向かう。個々のブロックに分かれたコロニー「ゼロ6」には、ボスが待ち構えており、「カルテット」はボスを倒して「カギ」を奪い取っていく。







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