イカリソウ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/19 14:54 UTC 版)
形態・生態
多年生草本[4]。根茎は太くて短く、横にはって多数のひげ根を出す[9][4]。草丈は20 - 40センチメートル (cm) [11]。数本の茎を出し、茎部には鱗片がある[9]。春先に出る根出葉には長い葉柄がつき、2回3出複葉となる[9][4][10]。一つの小葉は全体が歪んだ卵形で、先が尖って基部は心形あるいは矢じり形をしており、葉縁に刺毛状の細かい鋸歯がある[9][11][4]。
花期は春(4 - 5月ごろ)[4]。40 cmほどの花茎の先に根出葉と似た葉を1枚つけ、そのさらに上に総状花序をつくって、4 - 7個の吊り下がった薄紅紫色の花が下向きに咲く[11][4]。花径は3 - 7 cm [4][10]。萼片は8枚つくが、外側の4枚は早くに落ちる[4]。花弁は4枚で、中に蜜をためる長さ1.5 - 2 cm の距(管状の細長い突出部)を四方に突出して、ちょうど船の錨のような形をしている[8][7][10]。
多くの近縁種があり、園芸用や薬用に栽培され、多くの品種がある[11]。冬には葉が枯れるが、トキワイカリソウやウラジロイカリソウなどの種は、冬でも枯れないことが多い[10]。浅根性で乾燥に弱く、半日陰の肥沃土を好む性質があり、繁殖は秋から初冬にかけて株分けにより行われる[9]。
注釈
出典
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Epimedium grandiflorum C.Morren var. thunbergianum (Miq.) Nakai f. violaceum (C.Morren) Stearn イカリソウ(狭義)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月18日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Epimedium grandiflorum C.Morren var. thunbergianum (Miq.) Nakai イカリソウ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月19日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Epimedium grandiflorum C.Morren イカリソウ(広義)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 高橋秀男監修 2003, p. 105.
- ^ 大嶋敏昭監修 2002, p. 42.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 主婦の友社編 2016, p. 19.
- ^ a b c d e f g h i j k 田中孝治 1995, p. 62.
- ^ a b c d e f g h i j 貝津好孝 1995, p. 204.
- ^ a b c d e f g h 馬場篤 1996, p. 20.
- ^ a b c d e 主婦と生活社編 2007, p. 11.
- ^ a b c d e 大嶋敏昭監修 2002, p. 40.
- ^ 本山荻舟『飲食事典』平凡社、1958年12月25日、28頁。
イカリソウと同じ種類の言葉
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