帷幄上奏とは? わかりやすく解説

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いあく‐じょうそう〔ヰアクジヤウソウ〕【××幄上奏】

読み方:いあくじょうそう

明治憲法のもとで、陸海軍大臣参謀総長陸軍)・軍令部総長海軍)などが軍機軍令について、閣議経ず直接天皇上奏したこと。


帷幄上奏

読み方:イアクジョウソウ(iakujousou)

旧憲法下で、陸軍参謀総長海軍軍令部総長などが、内閣から独立して軍機軍令に関する事項天皇直接上奏したこと


帷幄上奏

読み方:イアクジョウソウ(iakujousou)

大元帥統帥大権輔弼する役職にある陸海軍人の上奏。


帷幄上奏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/04 03:24 UTC 版)

帷幄上奏(いあくじょうそう、: direkte Berichterstattung des Militärs bei Hofe: direct appeal to the Throne by the military)とは、君主制国家において、帷幄機関である軍部軍事に関する事項を君主に対して上奏すること。帷幄とは本来は「帷をめぐらせた場所」のことを指し、「帷幕」などと類義であるが、「帷幄」の語は本義から転じて「大元帥ノ地位ニ於テノ天皇[1]」を意味するようになった。したがって、帷幄上奏は「(軍令事項についての)天皇への上奏」を意味する。元首への作戦事項の上奏権を統治に関する上奏権と別にすることはドイツ帝国プロイセン王国)において初めて制度化され、その影響を受けた明治憲法下の日本においても制度化された。


  1. ^ 美濃部達吉『憲法撮要』(初版)有斐閣、1923年、300頁。  明治憲法について伊藤博文が著した逐条解説書『憲法義解』(明治22年)では「天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス」と定めた第11条について「今上中興の初、親征の詔を發し、大權を總攬し、爾来兵制を釐革し、積弊を洗除し、帷幕の本部を設け、自ら陸海軍を總べたまふ。而して祖宗の耿光遺烈再び其の舊に復することを得たり。本條は兵馬の統一は至尊の大權にして、專ら帷幄の大令に屬することを示すなり。」とあり、「帷幕」(=軍令機関)と「帷幄」(=軍事指導者としての天皇)とが異なる概念であることが明らかである。
  2. ^ ゲルリッツ 1998, p. 139.
  3. ^ 第七条 事ノ軍機軍令ニ係リ奏上スルモノハ天皇ノ旨ニ依リ之ヲ内閣ニ下付セラルルノ件ヲ除ク外陸軍大臣海軍大臣ヨリ内閣総理大臣ニ報告スヘシ
  4. ^ 立憲政友会ではシベリア出兵における政府と軍部の対立から「帷幄上奏廃止」と「軍部大臣文官制」を掲げたが、元陸軍大臣田中義一を総裁に迎えた後に田中の要求によって廃止された。


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