NonStop Integrity Server NSシリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 14:37 UTC 版)
「HP Integrity NonStop」の記事における「NonStop Integrity Server NSシリーズ」の解説
日本HPとの合併により、それまで使用していたAlpha, PA-RISCなどのCPUを使用したサーバをIntel社チップに統合することで投資資源を最適化することにした。これはNonStopも例外ではなく、それまで使用してきたMIPSチップからItaniumプロセッサに移行している。なお、HPはItaniumのシングルコアを採用したモデルをNSシリーズと呼んでいる。NSシリーズの大きな特徴は下記の通りである。 CPUにItaniumを使用することで、OSが全面的に書き換えられパフォーマンスも大きく向上した。 CPUの冗長化構成に、これまでの「ロックステップ」による二重化からTMR, DMRという三重化・二重化構成が選べるようになった。これはCPUの演算結果をLSUで比較することで、物理CPUが停止しても他のCPUが動作する限り業務的には影響が発生しない特徴を持つ機能である。この考え方自体は以前のUNIX系Integrityで採用された考え方を継承している。 ハードウェアが他のプラットフォームと共通部品が増え、19インチラックに収められるようになった。これは外見からNonStopと判断できなくなることを意味し、以前「Tandemの黒い壁」と呼ばれた特徴を失うことになる。しかし、現在のマシンルームの大半が19インチラックを採用している以上、やむを得ない決定と言えるであろう。 NSシリーズのTMR構成は通信・金融業などよりミッションクリティカルな顧客に多く採用された。しかし、ItaniumのシングルコアをIntelが今後開発する予定はなく、HPもマルチコアで演算結果比較を必要とするロジックを開発する予定はないため、NSシリーズの後継機種は発売されない予定である。 2005年6月 インテル®Itanium®2プロセッサ搭載 「HP Integrity NonStop サーバ NS16000」発表 2006年6月 インテル®Itanium®2プロセッサ1.5GHz搭載 「HP Integrity NonStop サーバ NS14000」発表 CPUの高速化・メモリの拡張により、アプリケーション的にも大きな変化が見られた。これまでのGuardianと呼ばれる独自OSからOSSと呼ばれるUNIX互換OSでの開発に軸足が移された。オープン系のミドルウェアに対応が進んだのもこの一環であり、Java, Tomcatなどの対応によりパッケージソフトウェアが動作するようになったのは大きな進歩と言えるであろう。
※この「NonStop Integrity Server NSシリーズ」の解説は、「HP Integrity NonStop」の解説の一部です。
「NonStop Integrity Server NSシリーズ」を含む「HP Integrity NonStop」の記事については、「HP Integrity NonStop」の概要を参照ください。
- NonStop Integrity Server NSシリーズのページへのリンク