Lochとは? わかりやすく解説

Loch

名前 ロッホ

ロッホ

(Loch から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/30 06:27 UTC 版)

ロッホloch[1][2][3][4])はスコットランドで湖や入り江などの水域を指す語で、特に氷食(氷河による浸食)によって刻まれた谷が細長い線状・帯状の水域となってできた地形を指す語である[5][6][7]。山中での淡水の氷河湖と、沿岸部での海水の入り江(フィヨルド)の両方を指す語である[2][5]。固有名詞としては、人造湖など細長い水域以外にも用いることがあり、スコットランドでは「レイク(lake)」と呼ばれる湖はただ1つしかない[5]アイルランドではloughと綴る[1]。「ロック」とも[3]


注釈

  1. ^ 日本では「ヴュルム氷期」と呼ぶことが多いが[11]、「ヴュルム(Würm)」はアルプス山脈に由来する呼称で[12]グレートブリテン島ではこれを「ディヴェンシアン氷期(Devensian glacial stage)」と呼ぶ[11][9]
  2. ^ 川の水の浸食によってつくられたV字谷は「alt」「burn」と呼ばれる[14]
  3. ^ スコットランドの中央高原部では、1年に5ミリメートルほどの割合で隆起している[11][9]
  4. ^ スコットランドには、「レイク(lake)」と呼ばれる湖は1ヶ所しかない[5]。それがLake of Menteith(メンティース湖、Lake of MenteithLoch Inchmahome)である[5][17]。この湖が「レイク」と称するようになった理由については諸説あるが、その一説に、本来は湖の周囲の山々を「Laich of Menteith」(メンティーヌ湖畔の低い山々)と呼んでいたのを、「Laich」を「Lake」と混同して広まったものだという[5]
  5. ^ 「イギリス最大の湖[37]」とされることもあるが、実際には北アイルランドのネイ湖Lough Neagh)のほうが大きい[33]
  6. ^ これとは別に、グレン・シール(Glen Shielにも同名のシール湖(Loch Shiel)がある[21]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l 地理」47-12(2002年12月号)p8-9「ゲール語の地名と地形」
  2. ^ a b c d e f 『スコットランド文化事典』p30-31「ロッホ」
  3. ^ a b 『オックスフォード地理学辞典』p332-333「ロック/ロッホ」
  4. ^ 佐藤猛郎訳『湖上の美人』p28「注7 グレンアートニー」
  5. ^ a b c d e f g h i j 『スコットランド文化事典』p77-78「湖水 loch」
  6. ^ a b 『全訳 世界の地理教科書シリーズ3 イギリス』p19
  7. ^ a b 『風土記イギリス 自然と文化の様相』p246
  8. ^ 『スコットランド文化事典』p26「地形特性」
  9. ^ a b c d 地理」47-12(2002年12月号)p10「悠久の時間と氷河」
  10. ^ a b c d e 『全訳 世界の地理教科書シリーズ3 イギリス』p20
  11. ^ a b c d e f g h 『スコットランド文化事典』p29「ディヴェンシアン地形」
  12. ^ a b 『スコットランド文化事典』p29「氷河と地形の発達」
  13. ^ 『スコットランド文化事典』p30「氷食谷」
  14. ^ a b 『スコットランド文化事典』p30「U字谷」
  15. ^ 世界大百科事典』、平凡社、「海進」および「縄文海進」における「フランドル海進」、コトバンク版 2019年11月23日閲覧。
  16. ^ 『風土記イギリス 自然と文化の様相』p264
  17. ^ 『スコットランド文化事典』p84「メンティース湖」
  18. ^ a b c d e 『スコットランド文化事典』p78-79「オー湖」
  19. ^ a b c 『スコットランド歴史紀行』p232
  20. ^ a b c d e 『改訂版 イギリス歴史地図』p91
  21. ^ a b c d e 『スコットランド文化事典』p80-81「シール湖」
  22. ^ a b 『オックスフォード ブリテン諸島の歴史2 ポスト・ローマ』p65
  23. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y 『世界地名大辞典 下巻(ヒ~ヰ、補遺)』p2200-2201
  24. ^ 『スコットランドを知るための65章』p67「ネス湖」
  25. ^ a b c 『スコットランド文化事典』p82-83「ネス湖」
  26. ^ 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p307
  27. ^ 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p294
  28. ^ 『スコットランド文化事典』p510「ロッホ・ネス・モンスター」
  29. ^ a b c 『ウォルター・スコットの歴史小説 スコットランドの歴史・伝承・物語』p103
  30. ^ 『オックスフォード ブリテン諸島の歴史2 ポスト・ローマ』p48
  31. ^ a b 『全訳 世界の地理教科書シリーズ3 イギリス』p25-26
  32. ^ 『スコットランド歴史紀行』p27
  33. ^ a b c d e f 『スコットランド文化事典』p84-85「ローモンド湖」
  34. ^ 『スコットランド史 その意義と可能性』p24
  35. ^ a b 『改訂版 イギリス歴史地図』p105
  36. ^ a b c d e f g h i j k 佐藤猛郎訳『湖上の美人』p1「トロサックス地方の地図」
  37. ^ a b c 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p215
  38. ^ a b c d 『改訂版 イギリス歴史地図』p107
  39. ^ a b 『スコットランド歴史紀行』p235
  40. ^ 『旅名人ブックス スコットランド 歴史と文化、自然を満喫する』p80
  41. ^ 『スコットランド歴史紀行』p233
  42. ^ a b c d 『スコットランド文化事典』p82「テイ湖」
  43. ^ a b 『スコットランド歴史紀行』p125
  44. ^ a b c d 『スコットランド文化事典』p83-84「マリー湖」
  45. ^ a b c 『スコットランド文化事典』p84「モーラ湖」
  46. ^ 佐藤猛郎訳『湖上の美人』p17「第一曲 二十三」
  47. ^ a b c d e f g 『スコットランド文化事典』p79「カトリン湖」
  48. ^ a b 佐藤猛郎訳『湖上の美人』p29-30「注26 ロッホ・カトリン」
  49. ^ a b 『スコットランド文化事典』p80-81「スキーン湖」
  50. ^ a b c 『スコットランド文化事典』p81「セント・メアリー湖」
  51. ^ 『スコットランド紀行』p78
  52. ^ 『スコットランド歴史紀行』p170
  53. ^ a b c d 『スコットランド文化事典』p81-82「タメル湖」
  54. ^ a b c 『スコットランド文化事典』p79-80「コルースク湖」
  55. ^ 『スコットランド歴史紀行』p61
  56. ^ a b 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p117
  57. ^ a b c d e 『スコットランド文化事典』p85-86「リーヴン湖」
  58. ^ a b 『スコットランド文化事典』p84「ロウズ湖」
  59. ^ a b 佐藤猛郎訳『湖上の美人』p4-5「第一曲 五」
  60. ^ a b 佐藤猛郎訳『湖上の美人』p28「注14 ロッホ・アフレイ」
  61. ^ 佐藤猛郎訳『湖上の美人』p28「注12 ロッホアード」
  62. ^ 『スコットランド歴史紀行』p26
  63. ^ a b c d e f g h i j k 『世界地名大事典6 ヨーロッパ・ロシアIII』p3497
  64. ^ a b 佐藤猛郎訳『湖上の美人』p99「注27 ロッホ・コン」
  65. ^ a b c d 佐藤猛郎訳『湖上の美人』p98「注12 バルヒダー、ロッホ・ヴォイル、ロッホ・ドイン、バルヴェイグ」
  66. ^ a b c d e f g 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p319
  67. ^ a b c d e 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p262
  68. ^ 『スコットランド歴史紀行』p194
  69. ^ 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p218
  70. ^ 『スコットランド歴史紀行』p18
  71. ^ 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p150
  72. ^ 『旅名人ブックス スコットランド 歴史と文化、自然を満喫する』p282
  73. ^ a b 『スコットランド文化事典』p87「グレート・グレン」
  74. ^ a b c 佐藤猛郎訳『湖上の美人』p98「注22 ルーブネイグの湖」
  75. ^ 『スコットランド歴史紀行』p216
  76. ^ a b 『スコットランド文化事典』p82「トゥルール湖」
  77. ^ 佐藤猛郎訳『湖上の美人』p29「注19 ヴェナハーの湖」
  78. ^ 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p334
  79. ^ 『旅名人ブックス スコットランド 歴史と文化、自然を満喫する』p74
  80. ^ 『全訳 世界の地理教科書シリーズ3 イギリス』p28-30
  81. ^ 『旅名人ブックス スコットランド 歴史と文化、自然を満喫する』p78
  82. ^ 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p321
  83. ^ a b 『旅名人ブックス スコットランド 歴史と文化、自然を満喫する』p88
  84. ^ 『スコットランド歴史紀行』p197
  85. ^ 『スコットランド歴史紀行』p237
  86. ^ 『スコットランド紀行』p234
  87. ^ 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p235
  88. ^ 『スコットランド歴史紀行』p261
  89. ^ 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p345
  90. ^ 『外国地名よみかた辞典』p939
  91. ^ 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p19
  92. ^ a b c 地理」47-12(2002年12月号)p8「夏目漱石が見た風景」
  93. ^ 『風土記イギリス 自然と文化の様相』p275
  94. ^ 『スコットランド紀行』p79
  95. ^ 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p22
  96. ^ 『スコットランド歴史紀行』p270
  97. ^ 『ケルト歴史地図』p105
  98. ^ 『スコットランド王国史話』p35
  99. ^ a b 『地球の歩き方A04 2018-19 スコットランド』p237
  100. ^ 『スコットランド文化事典』p327
  101. ^ 『世界歴史大系 イギリス史 1 先史~中世』p518
  102. ^ 『英国王室史話(下)』p36
  103. ^ 『とびきり哀しいスコットランド史』p185-188「スコットランド女王メアリー」
  104. ^ a b 『地球の歩き方A05 2019-20 アイルランド』p13
  105. ^ a b 『(普及版)図説大百科7 世界の地理 イギリス・アイルランド』p878
  106. ^ a b c d 『地球の歩き方A05 2019-20 アイルランド』p12
  107. ^ a b c 『地球の歩き方A05 2019-20 アイルランド』p14
  108. ^ 『地球の歩き方A05 2019-20 アイルランド』p226
  109. ^ a b 『地球の歩き方A05 2019-20 アイルランド』p235
  110. ^ a b c 『地球の歩き方A05 2019-20 アイルランド』p15
  111. ^ 『地球の歩き方A05 2019-20 アイルランド』p281
  112. ^ a b 『地球の歩き方A05 2019-20 アイルランド』p285
  113. ^ a b 『オックスフォード ブリテン諸島の歴史2 ポスト・ローマ』p62
  114. ^ 『ケルト人の歴史と文化』p258



LOCH(BGM:Sleight of hand)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 10:16 UTC 版)

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