HFDS
別名:超機能分散システム,協調型機能分散システム
HFDSとは、TRONプロジェクトが実現を目指している分散コンピューティング環境の概念である。
HFDSは、コンピュータが内蔵され、ネットワークを通じて相互に接続された「インテリジェント・オブジェクト」が、高度に協調動作するシステム全体を指すものである。ITRONやBTRON、CTRONといったサブプロジェクト群と、分散コンピューティング環境を実現するMTRONによる実現が構想されている。
坂村健によれば、「HFDSの実現は、トロンプロジェクトのもっとも重要なゴールである」という。HFDSはTRONプロジェクトの目指す「どこでもコンピュータ」の到達点の一つであると言える。
参照リンク
TRONプロジェクト - (デジタルミュージアム2000)
HFDS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:21 UTC 版)
「TRONプロジェクト」の記事における「HFDS」の解説
坂村が1982年に発表したプレゼンテーションスライド「未来のオフィス」で大枠が示され、1987年の論文『The Objectives of the TRON Project』において明確なビジョンとして示された。 未来の地球人類社会では、日常生活のあらゆる部分(電球1個、壁パネル1枚)にまでマイコンが入り込み何らかの形で人間と関わりを持つようになると予想し、それらのコンピュータをそれぞれの機器別にバラバラに扱うのではなく、標準によってうまく連携するシステムを「超機能分散システム」、Highly Functionally Distributed System(HFDS)と呼んだ。そして、TRONをその実現に向け準備するプロジェクトと位置付けるものである。 対談などではくだけた表現として「どこでもコンピュータ」などと呼ぶこともあったり、2000年ごろよりマーク・ワイザーによるユビキタスコンピューティングの概念が広まってからは、そちらを使うことが多くなった。2000年代後半以降は「IoT」と呼んでいる。
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