ブラームス:幻想曲集
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ブラームス:幻想曲集 | Fantasien Op.116 | 作曲年: 1892年 出版年: 1892年 初版出版地/出版社: Simrock |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例 | |
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1 | 第1番 奇想曲 ニ短調 "Capriccio" d moll | 3分00秒 | No Image |
2 | 第2番 間奏曲 イ短調 "Intermezzo" a moll | 3分30秒 | No Image |
3 | 第3番 奇想曲 ト短調 "Capriccio" g moll | 3分30秒 | No Image |
4 | 第4番 間奏曲 ホ長調 "Intermezzo" E dur | 4分30秒 | No Image |
5 | 第5番 間奏曲 ホ短調 "Intermezzo" e moll | 3分00秒 | No Image |
6 | 第6番 間奏曲 ホ長調 "Intermezzo" E dur | 3分30秒 | No Image |
7 | 第7番 奇想曲 ニ短調 "Capriccio" e moll | 2分30秒 | No Image |
作品解説
3つの奇想曲と、4つの間奏曲からなる。奇想曲は、情熱的な性格をもち、間奏曲は夢想的な性格をもっている。
当時ブラームスは59歳、《作品116》は、晩年になってはじめての小品集である。特に《作品116》~《作品119》は、ブラームスの集大成ともいえる傑作群になっている。
1892年に作曲された。多くが、三部形式の、簡素でわかりやすい形でかかれている。
しかしながら、その作曲技巧はより洗練され、精巧なものになっている。
霊感をたたえつつも、晩年の孤独感、諦観を感じさせる作品が多い。
「幻想曲」というタイトルは、特に深い意味はなく、形式にとらわれないという、自由な意味で用いられていると考えてよいだろう。
1.奇想曲 ニ短調 / Nr.1 "Capriccio"
プレスト・エネルジーコ エチュード風の作品。
2.間奏曲 イ短調 / Nr.2 "Intermezzo"
アンダンテ 幻想的な雰囲気をもつ。三部形式。
3.奇想曲 ト短調 / Nr.3 "Capriccio"
アレグロ・パッショナート 情熱的な第一部と、荘重な中間部が対比をなしている。また3つの動機がたくみに用いられ、曲の統一感をつくりあげている。この曲は、ブラームスの晩年の技巧をよく示していることで有名である。
4.間奏曲 ホ長調 / Nr.4 "Intermezzo"
アダージョ 夜想曲風の作品。冒頭の、断片的な2つの動機が意義深い。
5.間奏曲 ホ短調 / Nr.5 "Intermezzo"
アンダンテ・コン・グラツィア・エディンティミッシモ・センティメント
和声的な工夫や対位法がみられる。強拍に音をおかないことにより、独特の雰囲気をうみだしている。
6.間奏曲 ホ長調 / Nr.6 "Intermezzo"
アンダンティーノ・テネラメンテ 対位法的部分と、無言歌風の部分からなる。優しい雰囲気をもった曲。
7.奇想曲 ニ短調 / Nr.7 "Capriccio"
アレグロ・アジタート 右手と左手が逆に進行し、印象的である。
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