DanIDの問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 05:59 UTC 版)
しかしながら、DanIDには以下のような問題点があった。 利用端末が制限される。 暗号化鍵と電子証明書を同じコンピュータに入れて運用するため、複数の端末からは利用できない。例えば、自宅のパソコンから電子納税の手続きを行った場合、パソコンの中の暗号化鍵と電子証明書は勤務先のパソコンや自身のスマートフォンには入っていないため、勤務先やスマートフォンでの納税手続き履歴確認が行えない。 利用率の低迷 利用実績は上記のように伸びてはいたが、それでも「1人当たり年に数回」といった利用率である。特に自身の電子署名のパスワードを覚えておくことを困難と感じる者が多く、たまに利用しようとした際にはパスワードが判らなくなっている状況も少なくなかった。めったに利用しないのでパスワードを忘れ、パスワードを忘れると利用率が下がるという悪循環に陥る。パスワード再発行の手続きはあるが、市民と行政の双方の手間と時間を要し、新パスワードは郵送されるために費用もかさむことになる。 何度もログインする必要がある。 例えば、医療サービスのポータル(Sundhed.dk(デンマーク語版))と税務サイトのポータル(Skat.dk)とは歴史的な経緯もあって別個のサービスシステムであり、それぞれを利用するにはそれぞれでシステムにログインする必要があった。市民目線での「より良いデジタルサービス」には、各サービスポータルの一元的ログイン(シングルサインオン)を実装する必要があった。
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