CAF
【概要】 CD8陽性細胞が作るHIV複製の抑制物質。カリフォルニア大学サンフランシスコ校のJay Levy教授が提唱した。細胞は通れないが水分は出入りできるような膜で仕切った培養小部屋の片方に、HIVを作っているCD4細胞を入れ、隣の小部屋にHIV感染者のCD8陽性細胞を入れて培養する。あるヒトのCD8細胞は液性の物質(=CAF)を出して膜を通じて、反対側の小部屋に移動してCD4細胞内で増殖するHIVを抑えることがわかった。
【詳しく】 CAFはHIV-1の遺伝子LTRに作用してRNA翻訳を阻害することにより作用すると考えられている。αディフェンシン1から3やその他の液性因子にCAFの活性があるとも言われているが「これ」とは同定されていない。発病しないHIV感染者のCD8細胞は、CAFを出す力が大きく、HIVに対する細胞性免疫の正体であるかもしれない。
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