2005年の優勝
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「ティム・ダンカン」の記事における「2005年の優勝」の解説
2004-05シーズン、ダンカンは故障の影響もあって過去最低となる平均20.3得点11.1リバウンドの成績に終わるが、チームは引き続き好調でこのシーズンは59勝23敗を記録。プレーオフではデンバー・ナゲッツやスーパーソニックスを破って順調にカンファレンス決勝に進出し、このシーズンスティーブ・ナッシュを獲得して大躍進を遂げたフェニックス・サンズと対戦。リーグ1位のオフェンス力を誇るサンズ相手にディフェンス重視のスパーズは珍しくハイスコアゲームを展開したが、サンズの脆いディフェンスを突き崩したスパーズが4勝1敗でシリーズを制し、2年ぶりのファイナル進出を果たす。ファイナル、前年レイカーズを破って優勝していたデトロイト・ピストンズとの対決はダンカンにとっては試練となった。ピストンズが誇る2人のビッグマン、ベン・ウォーレスとラシード・ウォーレスを相手にしなければならなかったからである。ベンは4度の最優秀守備選手賞に輝くローポストディフェンスの鬼であり、また大学時代からのライバルであるラシードも厄介な好ディフェンダーだった。ダンカンは2人のウォーレスの徹底したダブルチームに苦み得点が伸び悩んだが、マヌ・ジノビリの活躍もあって第1戦、第2戦をスパーズが連勝する。しかしデトロイトでの第3戦、4戦はピストンズが連勝したが、第5戦のロバート・オーリーの価千金の逆転3ポイントシュートで優位に立つも、実力伯仲の両者は3勝ずつしてシリーズは第7戦までもつれた。第7戦では頼れる大黒柱が復活、第3Qでこの日最大の9点ビハインドを背負ったスパーズは、ダンカンが第3Qだけで15得点をあげる活躍を見せ、第4Q最初のダンカンのダンクがスパーズの優勝を決定付けた。逆転を果たしたスパーズはこのリードを守りきり、4勝目を奪取。見事に前年と前々年のチャンピオンチーム同士の頂上決戦を制し、3度目の優勝を果たした。2人のウォーレスに苦しんだダンカンだったが、終わってみればシリーズ平均20.6得点14.1リバウンド、全試合でダブル・ダブルを達成する活躍であり、マジック・ジョンソン、マイケル・ジョーダン、シャキール・オニールに続いて史上4人目となる3度目のファイナルMVPを受賞した。周囲からは得点でチームを牽引したジノビリの方が相応しいのではないかとの声もあったが、ポポヴィッチHCは「ティミーの完璧な試合運びはとても健全で、基本的で、時にあまり目立たないものだ。人々は彼が得点しなかったら「彼は何もしなかった」と騒ぐが、彼はとても素晴らしかったし、私達を優勝させた原動力だった」とコメントし、マッチアップしたベン・ウォーレスも「彼は偉大な選手がそうするように、彼のチームを肩に背負い、チャンピオンシップに導いた」と賞賛。もはやダンカンのリーダーシップを疑う者は居なかった。
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