1種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/23 14:18 UTC 版)
一種類の多面体で空間充填できるのは、平面に比べて幅広く、広義の一様多面体(正多面体、半正多面体、正角柱など)およびそれらの双対の中からでは、以下のようになる。 { ... } はシュレーフリ記号である。 立方体(アルキメデスの正四角柱) {4, 3, 4} アルキメデスの正三角柱 アルキメデスの正六角柱 切頂八面体 菱形十二面体 このうち最初の3つは、正方形、正三角形、正六角形による平面充填を柱体にしたものである。切頂八面体・菱形十二面体のみが、本質的に3次元的な空間充填可能な一様多面体である。 これらの双対充填は次のとおりである。 立方体 → 立方体 アルキメデスの正三角柱 → 正六角柱(辺の長さが変わるのでアルキメデスの角柱にはならない) アルキメデスの正六角柱 → 正三角柱 切頂八面体 → 四面体の1種 菱形十二面体 → 正四面体と正八面体(2種類) これらのアフィン変換も、空間充填図形である。たとえば、立方体に対する平行六面体、アルキメデスの正三角柱に対する斜三角柱などである。また、対応する面(たとえば反対側の平行面)に凹凸をつけたり、充填図形を合同ないくつかの図形に再分割したりしても、新しい充填図形が得られる。しかしこれらは、数学的には本質的に新しいものとは言えない。 菱形十二面体による充填の双対充填形は四面体で構成されるし、またどのような多面体も四面体に分割できるので、四面体による充填は可能である。ただしそれが可能なのは、限られた形の四面体だけである。任意の三角形で充填ができる2次元空間とは異なる。 1つの図形の平行移動だけで空間充填できる図形を平行多面体といい、全ての面が反対側の面と平行である。変形で得られるものを除けば以下の5種類である。 立方体 アルキメデスの六角柱(単に六角柱とすることも多い) 切頂八面体 菱形十二面体 長菱形十二面体 これのうち長菱形十二面体だけが、広義の一様多面体かその双対ではない(アフィン変換等でも得られない)。
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