飛躍説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/16 15:18 UTC 版)
この理論はアフリカかヨーロッパで5万年から4万年前頃に心と行動の飛躍的な進化が起きたと主張する。そして5万年以前に生きていた人類はネアンデルタール人やホモ・エレクトスのような絶滅したヒトと同様に原始的で、行動上は見分けがつかなかったと主張する。この理論の支持者は根拠に5万年以降に増える複雑な人工物、壁画や骨角器などを根拠とする。彼らは5万年以前の化石記録にはそのような人工物はなく、それはそれ以前の人類がそのような人工物を作る認知的な能力を持っていなかったからだと主張する。 ジャレド・ダイアモンドはアシュール文化とムスティエ文化の間でわずかな文化の変化しか見られず、人々は停滞した生活を送っていたと述べた。その後優れた道具製作、洗練された武器、彫刻、洞窟壁画、身体装飾、長距離交易のような文化が急速に発達した。また人間は今まで無人であったオーストラリアや北ユーラシアへも進出した。飛躍はネアンデルタール人の絶滅と同時期に起きた。この見解に基づけば、解剖学的現代人の登場は行動的現代人の登場よりも10万年以上早かった。
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