電磁テンソルとは? わかりやすく解説

電磁場テンソル

(電磁テンソル から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/06 04:13 UTC 版)

電磁場テンソル(でんじばテンソル)とは、電磁場相対性理論に基づいた4次元時空の形式で記述した2階の反対称テンソル場である。以後、相対論と言えば、特に断りがなければ特殊相対性理論を指す。


注釈

  1. ^ a b c d ここではミンコフスキー計量の符号を η=diag(-1,+1,+1,+1) に選んでいる。

出典

  1. ^ a b ランダウ, リフシッツ pp.67-69, §23.電磁場テンソル
  2. ^ ジャクソン 819頁
  3. ^ ジャクソン 820頁
  4. ^ a b ランダウ, リフシッツ pp.74-75, §26.マクスウェル方程式の第1の組
  5. ^ a b ランダウ, リフシッツ pp.285-287, §90.


「電磁場テンソル」の続きの解説一覧

電磁テンソル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 06:49 UTC 版)

特殊相対性理論」の記事における「電磁テンソル」の解説

真空の誘電率透磁率それぞれ ε0, μ0 とすると、マクスウェル方程式により導かれる電磁波速度 1 / √μ0ε0 が真空中の光速度一致する事が実験観測により確かめられたので、光の正体電磁波であると考えられるようになった。この事実から、 c = 1 μ 0 ε 0 {\displaystyle c={\frac {1}{\sqrt {\mu _{0}\varepsilon _{0}}}}} である。 さらに電場 E = (Ex, Ey, Ez) と磁束密度 B = (Bx, By, Bz) を用いて電磁テンソルを ( F α β ) α β := ( 0 − E x / c − E y / c − E z / c E x / c 0B z B y E y / c B z 0 − B x E z / c − B y B x 0 ) {\displaystyle (F^{\alpha \beta })_{\alpha \beta }:={\begin{pmatrix}0&-E_{x}/c&-E_{y}/c&-E_{z}/c\\E_{x}/c&0&-B_{z}&B_{y}\\E_{y}/c&B_{z}&0&-B_{x}\\E_{z}/c&-B_{y}&B_{x}&0\end{pmatrix}}} により定義する電磁場別の慣性系から見た場合電場磁束密度それぞれ E′ = (E′x, E′y, E′z) と B′ = (B′x, B′y, B′z) であったとし、これらから作った電磁テンソルを F′αβ とする。 F′αβ と Fαβ がローレンツ・ブースト(L4)式で移りあう為の必要十分条件は、 ( E x ′ , B x ′ ) = ( E x , B x ) , ( E y ′ , B y ′ ) = γ ( E y − | v | B z , B y + | v | E z / c 2 ) , ( E z ′ , B z ′ ) = γ ( E z + | v | B y , B z − | v | E y / c 2 ) {\displaystyle {\begin{aligned}(E'_{x},B'_{x})&=(E_{x},B_{x}),\\(E'_{y},B'_{y})&=\gamma (E_{y}-|{\boldsymbol {v}}|B_{z},B_{y}+|{\boldsymbol {v}}|E_{z}/c^{2}),\\(E'_{z},B'_{z})&=\gamma (E_{z}+|{\boldsymbol {v}}|B_{y},B_{z}-|{\boldsymbol {v}}|E_{y}/c^{2})\end{aligned}}} が成立する事である事を簡単な計算確認できる。ここで v は2つ慣性系の間の相対速度で、γ = 1 / √1 − (|v|/c)2 はローレンツ因子である。 非相対論的極限 v / c ≈ 0 では γ ≈ 1 なので、上述条件式は、古典電磁気学知られている慣性系間の変換公式 E ′ = E + v × B , B ′ = B − v × E / c 2 {\displaystyle {\begin{array}{l}{\boldsymbol {E}}'={\boldsymbol {E}}+{\boldsymbol {v}}\times {\boldsymbol {B}},\\{\boldsymbol {B}}'={\boldsymbol {B}}-{\boldsymbol {v}}\times {\boldsymbol {E}}/c^{2}\end{array}}} (E1) に一致する。 よって電磁テンソルはローレンツ変換に対して共変であると結論けられる

※この「電磁テンソル」の解説は、「特殊相対性理論」の解説の一部です。
「電磁テンソル」を含む「特殊相対性理論」の記事については、「特殊相対性理論」の概要を参照ください。

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