降下カメラ (MARDI)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 07:22 UTC 版)
「フェニックス (探査機)」の記事における「降下カメラ (MARDI)」の解説
マリン・スペース・システムズ (Malin Space Systems) の MARDI (Mars Descent Imager) は、フェニックスが地表に向けて降下していく間に、火星の地表の様子を撮影することを目的として搭載された小型のカメラである。 元々は大気圏突入時の減速中に機体を覆うエアロシェルが外された後、およそ 8 km の高度から撮影を始め、着陸地点を特定するとともに周囲の状況を調べる計画であったが、MARDI は結局撮影には用いられないこととなった。これは、発射前のテストによって、MARDI の複数の撮影データを処理する探査機の別のハードウェア装置にデータ破壊のわずかな可能性があることが明らかとなったためである。このハードウェア装置は探査機の他のデータも処理しているために、MARDI による画像撮影には許容できない危険があるとみなされることとなった。修理を行うには既に遅く、カメラはそのまま搭載された。1枚のみの撮影を行いデータをカメラ内に残す代替案も検討されたが、降下中の処理の調整が必要となることになり、結局断念された。
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