適正技術の判断基準
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/17 06:48 UTC 版)
まず、ある社会に導入しようとする技術が、最初から「適正技術」か否か判断することは容易ではない。技術を選択し、試行錯誤し、奨励や普及活動し、定着して初めて「適正」に合致したと評価できるからである。例えば、風車や水車が、場所を問わずにどこでも適正技術になるということにはならないし、逆に火力発電がかならず悪いともいえない。田中直はさらに、近代技術に対する立ち位置によっても、「技術を選択するにあたって大きな相違を生み出す要因となる」と主張した。それはつまり、「近代技術をきびしく批判する立場に立つと、選択する技術も伝統的で土着的なものに限定されざるを得ないし、逆に近代技術にも一定の評価を与える立場にたつと、技術選択の幅は広がる一方で近代技術の負の側面をいかにクリアするかという課題もかかえることになる」ということである。
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