遠近両用眼内レンズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 09:44 UTC 版)
遠近両用の屈折型・回折型の眼内レンズを選択することもある。 屈折型は、若い人の方がうまくいくケースが多いとされる。また夜道で街灯を見るとハレーションを起こすことが知られており、夜間の自動車の運転が多い方の場合、選択されないことが多い。 回折型は、waxy visionと呼ばれる「ぼやけ」が報告されている。欧米では優位眼にまず屈折型を入れ、見え方に不満がある場合にはもう片眼に回折型を入れるという方法を取る施設もある。 若年者で網膜剥離のリスクがある患者には眼底の観察や網膜剥離の手術に不向きであるとされるため、屈折型は選択されないことがある。 レンズの表面が遠見用と近見用に分割することで二重焦点を実現しており、高度に細かい作業をする人や、神経質な人にはあまり向いているとはいえない。 レンズ価格が高価であり、白内障手術の保険点数が低く抑えられ、混合診療の認められていない日本では、現状としては手術費用も含めた自由診療で行うしか使用する方法がない。ただし2017年3月現在、二焦点レンズに対して生命保険の「先進医療特約」を適用できる場合がある。
※この「遠近両用眼内レンズ」の解説は、「眼内レンズ」の解説の一部です。
「遠近両用眼内レンズ」を含む「眼内レンズ」の記事については、「眼内レンズ」の概要を参照ください。
- 遠近両用眼内レンズのページへのリンク