過感受性精神病とは? わかりやすく解説

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過感受性精神病

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/07 17:25 UTC 版)

過感受性精神病(かかんじゅせいせいしんびょう、supersensitivity psychosis)とは、多剤大量や高用量の抗精神病薬の投与によって、薬の作用に対する耐性が形成された状態であり[1][2]、大量の抗精神病薬によってドーパミンD2受容体が上方制御され、抗精神病薬の減量や中断によってすぐに悪化した精神病が見られることが特徴である[3][2]


  1. ^ 伊豫雅臣 2013, pp. iv,23.
  2. ^ a b c 金原信久 2013, p. 50.
  3. ^ 伊豫雅臣 2013, p. 45.
  4. ^ 伊豫雅臣 2013, p. 23.
  5. ^ Moncrieff, J. (July 2006). “Does antipsychotic withdrawal provoke psychosis? Review of the literature on rapid onset psychosis (supersensitivity psychosis) and withdrawal-related relapse”. Acta Psychiatrica Scandinavica 114 (1): 3–13. doi:10.1111/j.1600-0447.2006.00787.x. PMID 16774655. 
  6. ^ Moncrieff, Joanna (2006). “Why is it so difficult to stop psychiatric drug treatment?”. Medical Hypotheses 67 (3): 517–523. doi:10.1016/j.mehy.2006.03.009. PMID 16632226. 
  7. ^ “2013年8月9日 第2回精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会議事録”. 厚生労働省. (2013-08-09). https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000024289.html 2014年2月10日閲覧。 
  8. ^ a b 林勝 (2014年2月4日). “徐々に減薬、副作用を抑制 統合失調症”. 中日新聞. オリジナルの2014年2月14日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2014-0214-1859-21/www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2014020402000006.html 2014年2月14日閲覧。 
  9. ^ 厚生労働省自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム (2010年9月9日), “過量服薬への取組-薬物治療のみに頼らない診療体制の構築に向けて” (pdf) (プレスリリース), p. 7-8, https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/jisatsu/dl/torimatome_5.pdf 2013年3月15日閲覧。 
  10. ^ a b “抗精神病薬減量法ガイドラインを発表 -多剤大量処方から少しずつ最適な処方への工夫” (プレスリリース), 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, (2013年10月4日), http://www.ncnp.go.jp/press/press_release131004.html 
  11. ^ a b SCAP group (2013-07-12) (pdf). SCAP 法による抗精神病薬減量支援シート (Report). 国立精神・神経医療研究センター. http://www.ncnp.go.jp/nimh/syakai/file/20130927scap/scap_introduction.pdf 2013年10月4日閲覧。. 
  12. ^ “抗精神病薬 減薬指針…多剤大量処方の改善急務”. 読売新聞. (2013年11月13日). オリジナルの2013年11月14日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2013-1114-2312-45/www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=87600 2014年1月20日閲覧。 
  13. ^ a b 河合伸念「59 多剤大量処方を整理する場合に、看護者や患者にどのように説明するのでしょうか?また、悪化時にどのように対応すべきなのか教えてください。」『統合失調症の薬物療法100のQ&A』藤井康男(編集)、稲垣中(編集協力)、星和書店、2008年5月、192-193頁。ISBN 978-4791106677
  14. ^ a b c 助川鶴平「58 多剤大量処方になっている場合に、減量・単純化する具体的な処方テクニックを教えて下さい。」『統合失調症の薬物療法100のQ&A』藤井康男(編集)、稲垣中(編集協力)、星和書店、2008年5月、189-191頁。ISBN 978-4791106677
  15. ^ 助川鶴平「抗精神病薬多剤大量投与の是正に向けて」 (pdf) 『精神神經學雜誌』第114巻第6号、2012年6月25日、 696-701頁、 NAID 10030970630
  16. ^ SCAP group (2013-07-12). SCAP法による抗精神病薬減量支援シート使い方 (Report). 国立精神・神経医療研究センター. http://www.ncnp.go.jp/nimh/syakai/scap_evaluation.htm 2013年10月4日閲覧。. 
  17. ^ 田辺英「60 抗精神病薬の離脱症状について教えてください。」『統合失調症の薬物療法100のQ&A』藤井康男(編集)、稲垣中(編集協力)、星和書店、2008年5月、194-195頁。ISBN 978-4791106677
  18. ^ 姫井昭男『精神科の薬がわかる本』医学書院、2008年、1版、113頁。ISBN 978-4-260-00763-4
  19. ^ 笠陽一郎『精神科セカンドオピニオン―正しい診断と処方を求めて』シーニュ、2008年7月、204-206頁。ISBN 978-4-9903014-1-5


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過感受性精神病

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抗精神病薬」の記事における「過感受性精神病」の解説

詳細は「過感受性精神病」を参照 過感受性精神病は減量と共に、つまり離脱症状として出現する精神症状悪化であり、しばらくのちに症状再燃する症状再発とは異なる。抗パーキンソン病薬多剤大量処方による錐体外路症状に対して用いられているが、これにも離脱症状があるため抗精神病薬調整済んでから4週間ほどかけて減薬する。多剤大量処方是正している他の医師によれば致命的な悪性症候群危険性避けるため、抗精神病薬が1剤になった時点取りかかる抗パーキンソン病薬にも副作用離脱症状があるため、近年では、抗精神病薬減量か変により、抗パーキンソン病薬極力用いず、そうでなくとも必要最小限にすることが推奨されている。 日本文献では、一般に精神科病院入院患者1020%に多飲症が見られ、3〜4%が水中毒呈していると言われている。

※この「過感受性精神病」の解説は、「抗精神病薬」の解説の一部です。
「過感受性精神病」を含む「抗精神病薬」の記事については、「抗精神病薬」の概要を参照ください。

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