逆関数の定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 04:21 UTC 版)
ここでは、f が D 上で Ck 級 (k ≥ 1) であるとする。 m = n のとき、f の p におけるヤコビ行列は正方行列であるが、ヤコビ行列が正則行列である場合、f は 局所的に全単射となり、その逆関数は Ck 級であり、f (p ) でのヤコビ行列は Jf(p) の逆行列となる。つまり、p を含むある領域 D' について、f の D' への制限 h := f | D ′ : D ′ → f ( D ′ ) {\displaystyle h:=f|_{D'}\colon D'\to f(D')} が Ck 級全単射で、 J h − 1 ( h ( p ) ) = ( J h ( p ) ) − 1 {\displaystyle J_{h^{-1}}(h(p))=(J_{h}(p))^{-1}} となる。 一方、Jf(p) が退化している(階数が落ちる)場合には、以下の二つの状況がありうる。 f は p のまわりで局所的に全単射だが、逆関数が f(p) にて微分不可能例 x3 は 0 付近で全単射だが、逆関数は 0 で微分不可能 f は p のまわりで局所的にも全単射でない例 x2 は 0 付近で局所的にも全単射でない この時、p を特異点、または臨界点という。ヤコビ行列及びヤコビアンは、特異点を見つけるのにしばしば用いられる。
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