認知主義のアプローチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/23 22:44 UTC 版)
上記の合理主義アプローチとは対照的に、認知主義は、リベラリズムとリアリズムの双方が誤った仮定を使っている点で合理主義理論を批判する。つまり、国家がいつも、また永遠に合理的なアクターである、利益は静態的である、利益とパワーの異なる解釈は不可能である、といった仮定である。認知主義は、合理主義理論が、将来の帰結が現在の決定に影響する繰り返しゲーム理論を活用するときでも、そのような反復の重要な含意、すなわち学習を無視していると批判する。繰り返しゲームの帰結は、将来に向かってだけでなく、過去に向かっても影響を及ぼす。アクターが将来を考慮に入れるためだけでなく、過去を考慮しているから、ある人の今日の決定は、明日の決定と同じではない。最後に、認知主義は、分析目的のため社会制度あるいはアクターがそれらを取り巻く社会政治的文脈から分離できると信じないポスト実証主義的方法論を利用する。認知主義のアプローチは、合理主義の代わりに、社会学的もしくはポスト実証主義的である。認知主義によれば、利益やパワーだけでなく、「認識」や「環境」も重要なのである。
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