試製一式小銃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 03:30 UTC 版)
九九式短小銃をベースに試作された試製一〇〇式小銃に次いで、帝国陸軍の落下傘部隊である挺進部隊向け小銃として三八式騎銃を基にして試作されたテラ銃。三八式テラ銃と呼ばれる場合もある。ドイツ降下猟兵向けに製造されたKar98kのフォールディングストックモデルであるG33/40を参考に、落下傘降下時に小銃を不便なく携行できるように同銃と同様の折畳み銃床を採用した。銃床の握把(グリップ)部分に蝶番が設けられ、(G33/40とは逆方向の)右側面に折り畳む事で全長の短縮が行えた。折畳み銃床の固定は閂と蝶ネジの併用で行う構造であったが、折畳み部の強度に難があり、数多くの射撃の衝撃には耐えられなかった事から、本銃の開発も試製一〇〇式と同様に少数の試作に終わった。 なお、G33/40は試製一式よりも完成度は高かったものの、こちらも本格的な量産には至ってはいない。日本ではこの後、九九式短小銃を基に機関部前部を二分割とした二式小銃が制式採用された。また、後に一〇〇式機関短銃の空挺向け試作品でもこの構造が転用され、一〇〇式機関短銃特型としての研究が行われた。 「二式小銃#前史」も参照
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