視覚障害者用のアバカス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/20 09:54 UTC 版)
Tim Cranmer が発明したアバカスは、今も失明した人がよく使っている。珠の裏側に柔らかい布かゴムが張ってあり、珠が不用意に動くことがないため、視覚障害者でも使える。使用者は珠に触って数を確認するが、その際も珠が不用意に動くことがない。乗法、除法、加法、減法、平方根、立方根の計算が可能である。 視覚障害者は数字を読み上げる電卓も使えるが、アバカスは西洋の盲学校でよく教えられている。アバカスが使えるようになると計算能力が鍛えられるという利点があり、それはしゃべる電卓では得られない。数式を表現できる点字コード (Nemeth code) もあるが、大きな数の乗算や除算を点字で表現するのは難しい。視覚障害者がアバカスを使うのと、普通の人が紙とペンで筆算するのがほぼ同程度の速さになると言われている。多くの視覚障害者がこの便利な器具を生涯使い続ける。
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