血統と保存活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 12:09 UTC 版)
古くは猟犬としての勇敢さを保つために、雌犬を山中に留めてニホンオオカミと交配させたという伝承がある。一方で、南佐久郡南牧村平沢地区で飼育されていた日本犬の純血種が元になっているという伝承もある。 秋田犬などと同様に第二次世界大戦や戦後は食糧難などで、頭数が減ったり、多種との交配が進み、純血種としては絶滅の危機に陥った。そして昭和43年(1968年)に、純血性が薄れたということで、長野県天然記念物の指定を解除される事態に陥った。だが、同年に信州川上犬保存会による保護育成が始まり、純血種との交配を続けて、昭和57年(1982年)に純血性が高まったとして、再び県の天然記念物に指定された。 現在でも、川上村内でも数十頭、全国でも300頭前後しかいない非常に貴重な犬種である。2006年の正月には戌年にちなんで上野動物園で短期間、子犬が数匹展示された。また同年、6月には須坂市動物園(長野県須坂市)に川上犬の子犬「源竜」(オス)が寄贈された(2011年9月21日死亡)。2008年からは小諸市動物園(小諸市)で「さくら」(メス)が飼育されている。
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