蜀素帖とは? わかりやすく解説

蜀素帖

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 05:26 UTC 版)

米芾」の記事における「蜀素帖」の解説

『蜀素帖』(しょくそじょう)は、元祐3年1088年38歳)の行書。蜀(四川省)で織られた素(絹)の巻物書いてあるのでこの名がある烏絲欄うしらん縦・横界線)を織り込んだ絹本絹目効果によって潤渇が精彩放って変化に富む。珍しい材質でしかも織り目が粗いため、かなり書きにくかったことと思われるが、六朝筆意米芾本領遺憾なく発揮し中年期における代表作評される。 本帖は元祐3年1088年9月湖州知事であった林希(りんき)に招かれ湖州の地で林希求めに応じて揮毫したものである。内容米芾自作の詩8首を71行に書いている。8首の題名以下のとおり擬古五言古詩)2首 呉江垂虹亭作(七言絶句)2首 入境寄集賢舎人七言律詩)1首 重九会郡七言律詩)1首 和林公峴山之作五言古詩)1首 送王渙之彦舟(七言古詩)1首 最後に元祐戊辰九月廿三日溪堂米黻記」の款記がある。明の沈周・顧従義・祝允明董其昌らの題跋文徴明識語があり、本帖の人気ぶりを彷彿とさせている。董其昌跋文は本幅と同じ絹上に書かれているが、米芾の前では一段劣って見える。 巻後の蜀素の末尾林希熙寧元年1068年)に書いた題跋があり、「慶暦甲申東川造ったこの蜀素1巻は、我が家20余年蔵している。(後略)」と記されている。これによると、慶暦4年1044年)にこの絹本織られたとあるので、その44年後に米芾揮毫したことになる。真跡台北・国立故宮博物院蔵されており、『戯鴻堂帖』・『三希堂法帖』にも刻されている。27.8×270.8cm(全文中文参照)。

※この「蜀素帖」の解説は、「米芾」の解説の一部です。
「蜀素帖」を含む「米芾」の記事については、「米芾」の概要を参照ください。

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