葉圏植物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/31 06:53 UTC 版)
葉圏にはよく微生物以外の生物が生息している。葉圏の地衣類には以下の種類がある。 樹皮着生(corticolous) 樹幹や枝に生えるもの。 樹皮上生(epiphloeodal) 樹皮の表面にとどまるもの。 樹皮内生(endophloeodal) 樹皮の内部に入り込んでしまうもの。 生葉上着生(葉上着生性、foliicolous) 樹木やシダなどの生きた葉の表面に生育するもの。 クチクラ上生(epicuticular) 葉のクチクラの表面に張りつくもの。 クチクラ内生(subcuticular) 葉のクチクラの下に入り込むもの。サネゴケ科など。 生葉上着生の地衣類は800種が知られており、Arthonia属、Bacidia属、Byssoloma属、Mazosia属、Porina属、Strigula属およびTricharia属などが知られている。 データバンクには1996年時点で、生葉上着生のLejeuneaceae科のコケ類(foliicolous liverwort、epiphyllous liverwort)が1000種登録されており、Cololejeunea属、Ceratolejeunea属、Drepanolejeunea属およびColura属が含まれる。これら葉圏植物は熱帯と亜熱帯で多く見られるが、イングランドのエンボス気候の高緯度地域でもセイヨウキヅタ(Hedera helix)の葉からコケ類が単離される。 葉が古くなってクチクラ層が薄くなり、水での濡れ性が高くなると葉圏に緑藻が現れることがある。温帯気候であっても葉齢2年の針葉樹の葉でChlorococcus属がよく観察される。
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