臓器移植における役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/12/15 14:54 UTC 版)
抗A3 IgMを含む抗A3異種反応性抗血清によるHLA-A3陽性赤血球の凝集 免疫系は細胞の血清型によって細胞が「自己」か「非自己」かを判断することができる。ヒトの血清型は、主にヒトにおける主要組織適合遺伝子複合体であるヒト白血球型抗原(HLA)によって決定される。非自己であると決定された細胞は、通常免疫系によって外敵と認識され、血球凝集などの免疫反応が起こる。血清型は個体によって大きく異なるため、ヒト(もしくは動物)から取り出した細胞を無作為に別のヒトに移植すると、その細胞は自己の血清型に適合しないため非自己と判断される。このため、遺伝的に同一でないヒトどうしの移植はしばしばレシピエントの免疫反応に異常を引き起こし拒絶反応を生じる。一定の条件下では、レシピエントとドナーのHLA型を一致させることによりこの反応を低減させることができる。
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