肉芽腫性ミオパチー(granulomatous myopathy)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 05:00 UTC 版)
「筋炎」の記事における「肉芽腫性ミオパチー(granulomatous myopathy)」の解説
肉芽腫病変は様々な筋疾患で認められる。特発性、サルコイドーシス、感染症、悪性腫瘍、膠原病、炎症性腸疾患、原発性胆汁性胆管炎、クリオフィブリノーゲン症、異物などで起こり得る。また封入体筋炎や抗ミトコンドリアM2抗体陽性筋炎など炎症性筋疾患でもみとめられる。肉芽腫性筋ミオパチーを起こす悪性腫瘍としては悪性リンパ腫、膠原病としては多発血管炎性肉芽腫症、強皮症、関節リウマチ、炎症性腸疾患としてはクローン病があげられる。また肉芽腫性ミオパチーを起こす感染症は多く、粟粒結核、第3期梅毒、トキソプラズマ症、ニューモシスチス・イロベチイ、ブルセラ症、HTLV-1、クリプトコッカス症などがあげられる。乾酪性の肉芽腫を認めた場合は結核など抗酸菌による肉芽腫を考慮するが日本では筋内に認める肉芽腫をほぼ非乾酪性肉芽腫である。筋内に非乾酪性肉芽腫を認めた場合はまずはサルコイドーシスを疑う。筋内の非乾酪性肉芽腫はサルコイドーシスだけではなく、封入体筋炎、抗ミトコンドリアM2抗体陽性筋炎などでも認められる。筋のみで非乾酪性肉芽腫が認められる場合はサルコイドーシスと診断するのは難しい。
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