神話から見る死後の世界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 02:13 UTC 版)
「イシュタル」の記事における「神話から見る死後の世界」の解説
ここで言う冥界とは、1度行ったら2度と戻ることはできない「死者たちの国」であり、生前の行いの善し悪しに関わらず死者となればみな一律に行かなければならない世界を指す。その場所は垂直方向だと地面深所、水平方向だと太陽が沈む先=西方に位置すると考えられ、地下とする場合、地(キ)の下にあるエア所轄の潤った領域「深淵(アブズ)」から更に下層に位置する7重の城壁(門)に囲まれた城塞都市であったというが、深淵とは逆の暗い乾燥地帯であり、食物は通常が粘土、御馳走といえば埃という酷い世界だった。また、冥界が西方にあるというのは、太陽神シャマシュが昼は地上、夜は冥界を照らす神として崇められていたことに関連する。陽が沈む所を死者が赴く先とする世界観は、古代エジプトにおける「死者の町(ネクロポリス)」や、仏教の西方極楽浄土にも見られる共通の考え方である。
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