生産性の向上
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 21:43 UTC 版)
勤勉革命を通じて土地生産性は向上する。耕地1反あたりの実収石高(全農業生産物を米に換算した生産高)は江戸時代初期においては0.963石であったのに対し、江戸時代を通じて右肩上がりで増加を続けた結果、明治初期には1.449石に達している。米生産に限ると明治初期の1878-82年頃では1ヘクタールあたり2.53トン(1反あたり1.69石)でこれは70-80年後の他のアジア諸国に匹敵もしくは上回る水準であった。 一人当たりの生産性も向上する。17世紀の大開墾時代には農業生産を上回る総人口の増加がみられるため人口に対する農業生産性は低下する。しかし人口・耕地面積の増加が鈍化する18世紀前半から生産性は上昇に転じ、特に19世紀後半には急増している。これには副業による手工業生産高が含まれていないことを考慮に入れると農民一人当たりの生産性はより顕著に上昇したと推定でき、また江戸時代に庶民の生活に余裕が生まれ大衆文化が華開いたことも生産性の向上を裏付けている。
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