漱石の母とその里
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 00:08 UTC 版)
漱石の母親の千枝は小宮豊隆の評伝『夏目漱石』では遊女屋の娘であったとされているが、親族から聞いた話からその出自、経緯が述べられる。千枝の里は大番町の鍵屋という質屋で大名相手の商売を行っていたが、新宿仲町の遊女屋に金を貸して、抵当流れで遊女屋を経営せざるを得なくなった。千枝の姉、久に遊女屋の息子を養子に迎えて遊女屋、伊豆橋を経営させ、一時は非常に隆盛を誇ったが婿の死後、家運が傾くことになった。この久の息子は漱石の異母姉さわと結婚する高田庄吉で、漱石の随筆「硝子戸の中」に登場する「庄さん」である。千枝は武家の家で奉公した後、質屋に嫁した後、伊豆橋に戻り、その後、漱石の父、直克の後妻となった。
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