水銀の遺産アルマデンとイドリヤ
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水銀の遺産アルマデンとイドリヤ(すいぎんのいさんアルマデンとイドリヤ)は、スペインのアルマデンとスロベニアのイドリヤにそれぞれ残る水銀鉱山と、それらに関連する旧市街や産業遺産群を対象とした国際連合教育科学文化機関 (UNESCO) の世界遺産リスト登録物件である。アルマデンとイドリヤで産出された水銀は、かつて何世紀もの間、ラテンアメリカで産出される銀の精錬に不可欠の存在であり、ヨーロッパへの大量の銀流入を陰で支える役割を果たした。そのため、アメリカ大陸での水銀需要は増加の一途を辿り、それに対応するためにアルマデンやイドリアでは増産の努力が重ねられた。現在残る町並みや施設群は、そうした鉱業の発展と大陸間交易の様子を今に伝えるものである。
注釈
- ^ Spain / Slovenia (2011) p.115では1490年の発見とされている。ただし、かつては1490年と1497年の2説があり(近藤 (1959) p.136)、近藤 (2011) p.51 においても「1490年代」という形で片方に絞りこまれてはいない。
- ^ 世界遺産構成資産の名前に使われている water barrier は水棚(鉱山内で爆発事故の被害を防ぐために、爆風で壊れて爆炎を食い止めるようになっている水槽を置く棚)を意味する熟語でもあるが、この場合は川や水路の流れを堰き止めるものの意味で使われており、Spain / Slovenia (2011) には、川などを堰き止めている高さ数mから10 m 以上にもなる巨大な water barriers の写真が掲載されている (Spain / Slovenia (2011) pp.136-139)。
- ^ この原綴はNominations to the World Heritage List - WHC-09/33.COM/8B (PDF) に基づく。同年の決議集のほうでは "on the Intercontinental Camino Real"の部分が省かれている(World Heritage Centre (2009) p.205)。
出典
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- ^ 世界遺産アカデミー監修 (2013) 『世界遺産検定公式過去問題集2・1級 2013年版』マイナビ、p.108
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- ^ 正井泰夫監修 (2013) 『今がわかる時代がわかる世界地図2013年版』成美堂出版、p.140
- ^ 谷治正孝監修 (2013) 『なるほど知図帳・世界2013』昭文社、p.135
- 1 水銀の遺産アルマデンとイドリヤとは
- 2 水銀の遺産アルマデンとイドリヤの概要
- 3 登録
- 4 参考文献
- 5 関連項目
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