三省堂 大辞林 |
すいぎん-ちゅうどく 5 【水銀中毒】
→水俣病(みなまたびよう)
ウィキペディア |
水銀中毒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/06/18 14:31 UTC 版)
水銀中毒(すいぎんちゅうどく)は水銀に接触することによって起こる中毒症状である。
金属水銀単体の持つ危険性の要因として、標準状態では酸化されて酸化水銀(II) を生成しやすいこと、および落としたりかき混ぜたりすると液滴が微細な粒子となって表面積を劇的に増加するということが挙げられる。
金属水銀は沸点が高いものの、室温で水銀蒸気によって飽和した空気中には、毒性を発揮する程度の数倍の量が含まれる。高温になると、危険性はさらに増大する。
堆積した鉱物の浸食や大気からの沈着によって、河川では水銀の濃縮が起こる。植物は湿った状態だと水銀を吸収するが、乾燥すると排出してゆく。植物や堆積物からなる石炭の中には、さまざまな程度の量の水銀が含まれている。植物と同じく、キノコ類も土壌から水銀を吸収する。
肥料の使用や工業廃棄物の投棄などのように、人間の生産活動も土壌や水系・海洋に水銀を放出する一因である。そのようにして環境中に放出された水銀は、最終的に水や土の表面へとたどり着く。表層水のpHが5から7である場合、水中の水銀濃度は増加する。これは水源近くの土壌中の水銀が移動しやすい形に変わるためである。
ある種の微生物は表層水に達した水銀をメチル水銀に変換する。メチル水銀は神経毒性を持つことが知られている。ほとんどの生物はメチル水銀を急速に吸収する。魚は水から多量のメチル水銀を取り込む生物の一種として挙げられ、そこから生態系の中に拡散していく[1]。魚を摂食した動物には、生殖機能・生長の阻害、胃の障害、腎臓障害などの毒性症状が現れる[2][3]。
- ^ 水銀環境汚染とバイオレメディション、九州大学大学院農学研究院
- ^ 水町 邦彦、後藤 佐吉、「水銀・水銀中毒」、『世界大百科事典』、第2版CD-ROM版、平凡社、1989年
- ^ 水銀の種類による病態、熊本大学学術資料調査研究推進室
- ^ http://movies.commons.ucalgary.ca/showcasetv/mercury
- ^ http://www.cdc.gov/nip/vacsafe/concerns/thimerosal/default.htm
- ^ The Karen Wetterhahn story - 彼女の死についてまとめたブリストル大学のサイト。
- ^ OSHA update following Karen Wetterhahn's death
- ^ Jose Antonio Vargas. "'Mad Scientist': On Court TV, Fatal Chemistry", The Washington Post, 2007-01-26.
- ^ Oken, E.; Wright, R. O.; Kleinman, K. P.; Bellinger, D.; Amarasiriwardena, C. J.; Hu, H.; Rich-Edwards, J. W.; Gillman, M. W. (2005). "Maternal Fish Consumption, Hair Mercury, and Infant Cognition in a U.S. Cohort". Environmental Health Perspectives 113 (10): 1376–1380. PMID 16203250
- ^ Duhr, E. F.; Pendergrass, J. C.; Slevin, J. T.; Haley, B. E. (1993). "HgEDTA complex inhibits GTP interactions with the E-site of brain beta-tubulin". Toxicol Appl Pharmacol. 122 (2): 273–280. PMID 8212009
- 1 水銀中毒とは
- 2 水銀中毒の概要
- 3 水銀化合物の毒性
- 4 治療法
- 5 外部リンク
水銀中毒と同じ種類の言葉
水銀中毒に関係した商品