暗殺の動機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 05:56 UTC 版)
「アンドレイ・カルロフ暗殺事件」の記事における「暗殺の動機」の解説
トルコ大統領レジェップ・タイイップ・エルドアンは、銃撃の動機はトルコ・ロシア関係の良好化を妨げようとするものだったと発表した。ニューヨーク・タイムズ紙は、ロシア空軍がアレッポの反体制派支配地域を空爆したことに対する報復だった可能性があると指摘した。 また表向きはシリア内戦におけるロシアのアレッポでの軍事行動に対する抗議行動と見せかけながら、実際にはイスラーム過激派あるいは反露感情が背景にあったのではと推測する説もある。アメリカ大統領就任が決まっていたドナルド・トランプは、暗殺者は「イスラーム過激派のテロリスト」であるとして非難した。ロシア国家院は「この恐ろしい挑発行為の犯人、すなわち処刑人であり、反露感情、民族・宗教・懺悔に対する憎しみ、過激主義と狂信を扇動してテロリストの手引きをした者は、それに値する罰を受けなければならない」という声明を出した。 政府内の高官や解説者の間では、北大西洋条約機構の関与を疑う説や、イラクとシリアのイスラム国 (ISIS) やジャブハット・ファタフ・アル・シャーム(以前のアル=ヌスラ戦線またはシリアのアルカーイダ)のジハーディストが関与しているとする説もうわさされた。いずれも、過去にトルコが支援して批判を受けた勢力である。伝えられるところによれば、トルコ当局はアルトゥンタシュとギュレン運動の関連も調査した。エルドアン大統領は、ある演説の中で、犯人がギュレン運動のメンバーの一人だったと主張している。ISISやアルカーイダは、ソーシャルメディアを通じて暗殺を称賛した。アルトゥンタシュが叫んだ言葉は、ジャブハット・ファタフ・アル・シャームの非公式の歌の内容に似通っている。 トルコ政府と事件後に到着したロシア代表団は、ロシア・トルコ関係の破壊をもくろむギュレン運動が暗殺の背景にいたと発表した。
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