日本の高額納税者公示制度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 20:27 UTC 版)
「高額納税者公示制度」の記事における「日本の高額納税者公示制度」の解説
日本では1947年から2005年まで導入された。当初の制度の目的は「高額所得者の所得金額を公示することにより、第三者のチェックによる脱税牽制効果を狙う」ことであった。初期の頃はこの目的の効果を高める為に、情報提供者に対して報償金を脱税発見額に応じて支払う「第三者通報制度」も導入されていた。しかし、第三者通報制度は、通報の動機が怨恨や報復によるものが多いなどの指摘があって1954年に廃止された。 公示制度では収入額を公示していたが、1983年度からは納税額を公示するようになった。 「税金をたくさん払っている=納税分だけ社会に貢献している」ことを明らかにして顕彰するといった肯定的な面もある。高額納税者の名簿が公示されると、報道機関が総合または職業別に順位をつけ、その高額納税者の一年間の社会的影響力を論評するようになっている。ワイドショーなどのテレビ番組や一部週刊誌でも取り上げられることがあり、とりわけ芸能人については納税額と(公表時点での)露出度のギャップが話題となることが多かった。 日本では所得税は所得税法第233条と所得税法施行規則第106条、法人税は法人税法第152条と法人税法施行規則第68条、相続税は相続税法第49条によって定められていた。所得税の公示期間は5月16日から5月31日である。
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