日光権現と赤城大明神の争い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/22 20:51 UTC 版)
「日光山縁起」の記事における「日光権現と赤城大明神の争い」の解説
さて、有宇中将は大将になっていくばくもなく、神とあらわれて下野国の鎮守すなわち日光権現となったが、日光権現と上野国の赤城大明神は互いの神域に接する湖(中禅寺湖)をどちらのものにするかで度々争った。しかしなかなか決着がつかなかった。日光権現は鹿嶋大明神を呼んで、この事について相談した。すると鹿嶋大明神は、「あなたの孫に猿丸大夫(小野猿丸)という弓の名人がいるから、彼を頼みにしてはどうか」という。 そこで女体権現が姿を鹿と変え、みちのくのあつかし山(厚樫山)へと赴き猿丸大夫を見つけたが、猿丸は鹿の姿の女体権現を見てよい獲物がいたと、そのあとを追っていった。女体権現は猿丸を日光山まで誘い入れると姿を消し、代わって日光権現が現れ猿丸大夫に次のように言った。「自分は満願権現(日光権現の別号)である。上野国の赤城大明神が、わが国下野の湖や山を奪おうとしているので、汝は弓においては天下無双の聞えあれば、我らに力を貸してはくれないか」と。猿丸大夫はこれを了承した。
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