新しい文化史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/27 14:15 UTC 版)
「新しい文化史」は、まだ新しい歴史学の領域で、20世紀後半の1980年代および1990年代に発達した。その主題は、語の最も広い意味での過去の文化である。したがって、芸術、音楽と文学だけには限らない。 政治史、社会史、そして経済史のような伝統的な学問では過去は本当に理解できないという一部の歴史家の洞察は、固定した構造史から「文化論的転回」 (cultural turn) へ、文化へのまなざしへと導いていった。 「新しい文化史」はフランス流の社会史(アナール学派)から発達して、人類学、民俗学、心性史、日常史、ミクロな歴史とジェンダー史といったものに強く影響された。 「新しい文化史」の主な代表は、90年代はナタリー・デーヴィス、カルロ・ギンズブルク・ロバート・ダーントンといった心性史の研究者やアナール学派のロジェ・シャルチエなどが主導し、2000年代以降 ピーター・バークが積極的に「新しい文化史」の領域を開拓し続けている。
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