教会建築における内陣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/08 08:24 UTC 版)
教会建築における内陣(ギリシア語bema, chancel)は、身廊の東端部に設られ、イコノスタシスやテンプロンなど、正面仕切りなどで身廊と隔てられた空間。 内陣は、主祭壇を安置するための聖職者専用の空間である。主祭壇のある部分は、特に至聖所と呼ばれる。 ベマ(bema)はギリシア語で説教段や演台を意味し、正教では、主祭壇が置かれ、イコノスタシスで区切られた空間を差す。ユダヤ教ではモーセの五書を朗読するための演壇のことである。 Chancelは、身廊と分けるための仕切りを意味するラテン語カンケルス(cancellus)に由来するもので、より広義に交差部より東の部分全体を意味することもある。初期キリスト教では、アプスにプレステビリが設けられ、これが内陣として機能していたが、西ヨーロッパでは大祭壇をアプスに移し、その前の方形の空間(アンテクワイアまたはクワイア・スクエア)にプレステビリを設けて内陣とした。9世紀になると、プレステビリの前に聖職者聖歌隊席が設けられ、この空間と側廊、周歩廊、祭室も含めて内陣とされる。
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