排他制御とは? わかりやすく解説

はいた‐せいぎょ【排他制御】

読み方:はいたせいぎょ

exclusive control同時に複数ユーザーアクセスできるファイルデータベースにおいて、一方が処理中の場合他方アクセス制限すること。それによりデータ整合性を保つ。ロック


排他制御

別名:ロック
【英】lock

排他制御とは、一般に特定のファイルデータ対すアクセス更新制御することである。特にファイルデータベースへの書き込み処理を行なう際に、データ整合性を保つためにアクセスデータ読み書き一時的に制限すること。

データの参照と書き込みとを常に解放しておくとすれば二人管理者交互にデータ参照し情報共有されない状態のままで、各々作業反映したデータへと更新する場合生じうる。このとき先に参照した者と、後に参照した者が、交錯し順序データ更新行えば実情データとは混乱して一致しなくなる恐れもある。

このような事態生じるのを防ぐために、データ更新する際にはデータに排他制御をかけて、他の者がデータ読み書きできないようにする。そうすれば、他の者は更新完了後のデータのみ参照できるうになるので、実情との整合性乱されることはない。その際データの参照と更新との両方禁ずるか、あるいは参照は許可するかが設定できる。ひとつのプログラムデータアクセスして処理を行う間、他の接続口には許可不許可を示す標識立てられる

なお、複数ファイルまたがって排他制御(ロックが行われる場合には、ユーザー一方があるファイルロックしながら別のあるファイルロック解除待ち、もう一方ではその別のファイルロックしながら先方ロックしたファイルロック解除を待つ、そのため互いに固めつつ固められいつまでたっても処理が進まない、といった事態生じうる。この現象デッドロック呼ばれており、プログラムの設計問題がある場合発生する

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排他制御

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/05 15:30 UTC 版)

(はいたせいぎょ)とは、コンピュータ・プログラムの実行において、複数のプロセスが利用出来る共有資源に対し、複数のプロセスからの同時アクセスにより競合が発生する場合に、あるプロセスに資源を独占的に利用させている間は、他のプロセスが利用できないようにする事で整合性を保つ処理の事をいう。相互排除または相互排他mutual exclusion)ともいう。最大k個のプロセスが共有資源にアクセスして良い場合を k-相互排除という。


  1. ^ E. W. Dijkstra. Solution of a problem in concurrent programming control. Communications of the ACM, 8(9), page 569, September, 1965.
  2. ^ a b Taubenfeld. The Black-White Bakery Algorithm. In Proc. Distributed Computing, 18th international conference, DISC 2004. Vol 18, 56-70, 2004
  3. ^ L. Lamport. A new solution of Dijkstra’s concurrent programming problem. Communications of the ACM, 17(8):453–455, August 1974.
  4. ^ Holzmann, G.J. Bosnacki, D. “The Design of a Multicore Extension of the SPIN Model Checker”, Software Engineering, IEEE Transactions on, vol. 33, no. 10, pp.659-674, Oct. 2007
  5. ^ 優先度上限プロトコルは、ロックを獲得したいプロセスがすべて上限いっぱいの優先度であると機能しない。優先度継承は、ロック獲得中のプロセスよりも優先度が高いプロセスがロックを獲得しようとするまで動作しない。


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