慢性涙のう炎
・慢性涙のう炎 (dacryocystitis chronica) | 涙が鼻にぬけるまでの通り道(涙道)は,順に,涙点→涙小菅→涙のう→鼻涙管→鼻腔となっていますが,この中の鼻涙管がつまったり,狭くなっているため,涙のうに涙がたまり,これに細菌が感染して起こってくる病気です。涙が出るという症状ばかりでなく,膿も出てきます。目の鼻側の涙のうのある部分を手で押さえると,涙点から膿が流れ出てきます。膿が出ることはとても危険で,角膜に傷があったときなどそこから化膿して旬行性角膜潰瘍を起こし,失明することもあるからです。治療は,涙のう内の膿を出し抗生物質で洗浄します。また現在ではあまり行なわれませんが,ブジーという細長い棒を涙点から差し込み鼻涙管を押し広げることをしますが,再発することが多く,手術をしないと治らない場合がほとんどです。また,新生児にみられることがありますが,この場合は特に新生児涙のう炎といいます。これは鼻涙管の出口に膜がはっていて(先天性鼻涙管閉塞)起こるもので,生後3週間を過ぎた頃から,片方の目に目やにがたまり,涙が出るといった症状があらわれます。結膜炎と間違われることがよくありますが,涙のう部を指で押すと膿が出てきます。新生児涙のう炎では,プジーを通すことで簡単に治ってしまうことがほとんどです。 | |
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