急性期リハビリテーション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:19 UTC 版)
通常発症から2週間から1か月以内のリハビリテーションをいう。健康な筋肉でも2 - 3週間の安静により20 - 25%の筋萎縮が生じるとされている。麻痺を認める筋肉は萎縮のスピードはさらに早く廃用症候群の予防が重要となる。受動的に行われる他動的関節可動域訓練や体位変換、良肢位保持は急性期の基本的なケアとして発症当初や症状が不安定な場合にも注意しながら施行は可能である。基本的な考え方としては梗塞巣の進展の可能性がなくなり神経症状が安定し12 - 24時間経過すれば運動訓練は可能な状態と考えられている。坐位開始のタイミングとしてはJCSが一桁、全身状態が安定、麻痺の症状増悪がない状態になれば、注意深い観察のもとで行える。目安としてはラクナ梗塞ならば診断日翌日から、アテローム血栓性脳梗塞で主幹動脈の狭窄や閉塞が確認された場合は進行型に移行する場合があるため発症から3 - 5日は神経症状の増悪のないことを確認して坐位、離床を開始する。十分なリスク管理のもとに、できるだけ早期のリハビリテーションを行う治療は推奨グレードAとなる。また、合併症には十分注意が必要である(推奨グレードB)。
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