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必殺仕業人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/18 11:25 UTC 版)

(やいとや又右衛門 から転送)

必殺シリーズ > 必殺仕業人
必殺仕業人
ジャンル 時代劇
放送時間 金曜22:00 - 22:54(54分)
放送期間 1976年1月16日 - 7月23日(28回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 朝日放送松竹
監督 工藤栄一
松本明
蔵原惟繕
田中徳三 ほか
脚本 安倍徹郎
中村勝行
野上龍雄 ほか
プロデューサー 山内久司・仲川利久(朝日放送)
櫻井洋三(松竹)
出演者 中村敦夫
大出俊
藤田まこと
中尾ミエ
渡辺篤史
美川陽一郎
鶴田忍
菅井きん
白木万理 ほか
語り:宇崎竜童
オープニング 作曲:平尾昌晃「緊迫の一瞬」
エンディング 西崎みどりさざなみ
時代設定 天保年間
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必殺仕業人』(ひっさつしわざにん)は、必殺シリーズの第7弾として、朝日放送ABCテレビ)と京都映画撮影所(現・株式会社松竹京都撮影所)が制作し、NETテレビ(現・テレビ朝日)系列で、1976年1月16日から7月23日にかけて放映された時代劇。全28回。

目次

概要

必殺シリーズの第7作目、中村主水シリーズの第4作目である。

本作は前作『必殺仕置屋稼業』に引き続き中村主水が登場する主水シリーズである。前作最終回で降格処分を受けた主水は小伝馬町牢屋敷勤務となっている。それを反映して、江戸町奉行所の常町廻り同心の特徴のひとつである「巻き羽織」(羽織の裾を内側に折り込んで帯に挟む着方)ではなく、一般的な着こなしになっており、また、羽織自体も貧窮した生活を反映するように茶色に色褪せている。このような描写が代表するように全体的に暗い作風となっており、裏稼業も世のためにするというよりも金のためにするという向きが非常に強い。そしてこのような作風は最終回での剣之介とお歌の無意味な死や、主水の裏稼業との決別へ繋がっていく。

主演には『木枯し紋次郎』(フジテレビ)の主役であった中村敦夫(赤井剣之介役)を迎えている。もともと必殺シリーズは『木枯し紋次郎』への対抗として生まれた経緯があり、かつてのライバル作に主演として出演することについては色々と取り沙汰されたらしい[1]。しかし、中村本人は後年、当時の自分としてはあまりそのことは気にしていなかったと答えている[1]。ただ、前作『仕置屋稼業』第20話に、木枯し紋次郎を模した風来坊の殺し屋「疾風の竜」役でゲスト出演しており、初めて必殺シリーズに出演したわけではない。

なお、中村主水が主人公と言っても差し支えない立場だが、エンディングでの中村主水(藤田まこと)のテロップの順番はトメであり、主演はあくまで中村敦夫である。中村敦夫が主演とされてしまったことは、かねてよりあった中村主水の主人公問題を大きくすることに繋がり、次期作『新仕置人』の降板騒動に繋がっていく(詳しくは必殺シリーズ#中村主水の主人公問題を参照)。

『仕業人』というタイトルは一般公募から決定した。当初は作中で用いられてはいなかったが、10話以降は裏の稼業の名前として普通に用いられるようになった。

第24話「あんたこの替玉をどう思う」(1976年6月25日放映)は、必殺シリーズ200回の記念回である。かつてのレギュラー出演者(中村玉緒沖雅也草笛光子中谷一郎、大塚吾郎、野川由美子田村高廣緒形拳三島ゆり子石坂浩二。以上登場順)がカメオ出演している。

最終回(第28話)は、又右衛門役の大出俊のスケジュールの都合で、大出のみ先にクランクアップすることになり、第26・27話より先に撮影された。第26話「あんたこの心眼をどう思う」(1976年7月9日放映)には又右衛門が全く登場せず、第27話「あんたこの逆恨をどう思う」(1976年7月16日放映)では書き置きを残して温泉に旅に出ていることになっており、殺しの場面では代役による後ろ姿と針を持った手のみが登場する(エンディングテロップにも大出俊の名はない)。これはこの番組が当初は全26話の予定で、大出もそれに合わせてスケジュールを確保していたが、後番組『必殺からくり人』の製作が遅れたために穴埋めとして急遽「仕業人」が2話延長されることになったため、という説がある。[要出典]

作品内容

あらすじ

市松が江戸を去ってから1年後。市松を逃がした失態で町奉行所同心格最低の牢屋見廻りへ降格された中村主水は小伝馬町牢屋敷で働いていた。俸禄も少なくなった中村家も傘張りという内職に明け暮れ、妻と姑のいびりも激しい。だが、おこうの死に際の頼みから、新たに加わった鍼灸師・やいとや又右衛門と組んで裏稼業を続けていた。

ある日の夜、主水は旅の芸人らしき男女と出会う。白塗りの男は、中村主水を知らないかと聞いてくる。だが主水は知らないと誤魔化す。その頃、江戸には沼木藩の奥方・お未央の方が来ていた。我侭な彼女は理不尽な悪行を重ねており、主水に仕事の依頼が入っていたが、主水は戦力不足を感じて悩んでいたのだ。

やがて主水は旅芸人の男と再会する。男は赤井剣之介といい、元は上州沼木藩士・真野森之助という侍であったが、惚れた女旅芸人・お歌のために人を殺し脱藩した過去を持っていた。そしてお尋ね者として身を隠しつつ、慣れない大道芸でやっとの生計を立てていた。その道中で市松と出会っており、江戸に行ったら主水を頼れと言われていた。

剣之介はお歌の負担を軽くしたいため、自分も裏稼業の仲間にして欲しいと頼み込む。主水もまた今度の仕事の大きさを考え新たな仲間を欲していた。又右衛門は信用できないと拒否するが主水の説得でしぶしぶ認める。そして主水は今度の標的について話す。すると実はお未央の方は剣之介の許婚であり、剣之介は彼女の悪行が自分の出奔が遠因と思い、仕事を断ろうとする。だが、お歌がお未央の手の者にさらわれたと知って一転、裏の仕事に参加することを決める。

主水達はお未央の方とその仲間を殺害し、お歌を救出する。こうして剣之介を加えた「仕業人」チームは弱者の晴らせぬ恨みを晴らし、悪を闇に葬っていく。

最終回

剣之介と又右衛門は虐げられていた農民の頼みを受け、会津屋と奥州柴山藩江戸留守居役・土屋多門(永野達雄)を殺害する。重臣が暗殺された柴山藩は面子にかけて犯人捜しを始め、多門の娘婿・土屋小十郎(浜畑賢吉)が指揮を執る。そして口入稼業の江戸屋(田崎潤)を介して、現場に捨てたおみくじから又右衛門のことがばれてしまう。

小十郎は、部下を率いて又右衛門の家に踏み込む。又右衛門はからくも逃げ出したが、一緒にいた剣之介が捕まる。藩邸に連行された剣之介は激しい拷問を受けるが仲間のことを隠し通す。

又右衛門とお歌は剣之介を助け出すため藩邸に忍び込む。何とか剣之介を連れ出すことに成功したもののすぐに見つかり、剣之介とお歌は斬り殺されどぶ川に伏す。主水は自宅で捨三から2人が殺されたことを知らされる。その際、勘違いから中村家は一騒動起こるが、主水は意に介せないほど強いショックを受ける。

その頃、小十郎は上から突如探索中止の命を受ける。多門が殺害された理由が私腹のためだったと判明し、このまま探索を続け事実が明るみになれば幕府から処罰されるためだった。父の不正を知った娘(小十郎の妻)は自害。小十郎自身も国へ帰るよう命令を受けるが、納得し難い小十郎は用済みとなった又右衛門を釈放し、仕業人の頭目への果たし状を書く。

果たし状を受け取った主水は応じることを仲間に伝える。殺し屋が決闘を受けるとは思っていなかった又右衛門は侍は理解しがたいと上方へ行くことを伝える。主水と又右衛門は別れることを決め、最後に主水はやいとやに無言で今回の原因となったおみくじを渡す。

翌朝、指定された場所で主水と小十郎は対峙する。捨三と又右衛門も見に来ていた。2人は互いに名乗りを上げ、斬りあい、小十郎が倒れる。又右衛門は「怖ろしい男だ」と洩らす。主水は捨三と又右衛門を一瞥するが無言のまま去っていく。




  1. ^ a b 『必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 1stシーズン拾 必殺仕業人 赤井剣之介』講談社、中村へのインタビュー
  2. ^ 第1、3-6話は、「出戻り銀次郎」、第7-9話は、「出戻りの銀次郎」と表記。
  3. ^ 必殺シリーズ200回目。上記のほか、過去のレギュラー陣から石坂浩二緒形拳沖雅也、大塚吾郎、草笛光子田村高廣中村玉緒中谷一郎野川由美子三島ゆり子らがカメオ出演。出演者多数のためエンディングはロングバージョンになっている。


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