刀装具の世界 |
寿老人留守模様図笄
じゅろうじんるすもようずこうがい
| 長寿を意味する蝙蝠に霊芝は、寿老人に随伴する事物として鹿と共に描かれることが多い。ここに紹介する笄は、敢えて寿老人を描かずに蝙蝠と霊芝のみを図に採ることによって、その意味を知る者に寿老人の存在をより強く意識させるという留守模様の手法を以て表わした作。渋い色合いの朧銀地を磨地に仕上げ、高彫に赤銅の色絵と微細な毛彫により蝙蝠を写実表現し、裏面には鋤下彫の手法によって独特の奇態を見せる霊芝を描き、素銅と銀の色絵を加えて象徴的に表現している。大月光弘は光興の嫡子で、寛政七年の生まれ。父同様に江戸時代後期の京都を代表する名工である。 |
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