妊婦に対する使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 05:45 UTC 版)
「プロピルチオウラシル」の記事における「妊婦に対する使用」の解説
プロピルチオウラシルは、胎児危険度分類のDに分類されている。Dは、ヒト胎児への明確な危険がある薬剤である。妊婦の命に関わり投与の利益が胎児への危険性を上回る場合にのみ投与すべきである。プロピルチオウラシルは妊娠第一期の妊婦または妊娠最初期の女性においてのみ、チアマゾール(同じくD)より良いとされる。胎児の重要な器官形成期においてチアマゾールが催奇形性を引き起こすからである。妊娠第二期および第三期ではチアマゾールの奇形リスクは減少するので、プロピルチオウラシルの母体への肝障害リスクを考慮すると、チアマゾールの方が推奨される。 プロピルチオウラシルを妊娠末期に服用すると、経胎盤的に胎児に軽度の甲状腺機能低下症が発生する。これは通常、治療せずとも数日間で消失する。甲状腺機能低下状態は、新生児の甲状腺腫として見られ、児の脳下垂体からの甲状腺刺激ホルモンを増加させる。児の甲状腺腫は報告の約12%に見られる。
※この「妊婦に対する使用」の解説は、「プロピルチオウラシル」の解説の一部です。
「妊婦に対する使用」を含む「プロピルチオウラシル」の記事については、「プロピルチオウラシル」の概要を参照ください。
- 妊婦に対する使用のページへのリンク