太陽系探査ロードマップ
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「PLANET計画」の記事における「太陽系探査ロードマップ」の解説
2003年に打ち上げられたはやぶさ (MUSES-C) が2005年に小惑星イトカワにランデブーし、多くの素晴らしい観測成果をあげた。しかし、その後継機に最低限必要な額の予算がつかないといった内部の問題が浮き彫りになり、また、はやぶさに対する一般の注目度が高かったこともあり、従来の ISASに欠けていたプログラム的探査を行うことによる戦略性の確保と探査失敗時の早期リカバリや、計画を規定するロードマップの必要性を主張する声が内外から大きくなる。それによって2007年4月1日、月・惑星探査推進グループ (JSPEC) が設立された(翌年、月・惑星探査プログラムグループに名称変更)。 JSPECが実施する月・惑星探査のロードマップ及びJSPECの運営に寄与する委員会の進め方について検討するために、設立に先立つ2007年1月16日、宇宙理学委員会内において太陽系探査ロードマップ検討小委員会が開かれた。小委員会での議論は宇宙理学委員会で従来用いられていた「太陽系科学ロードマップ」を2006年8月23日にISAS有志が大幅改訂した「太陽系科学ミッションのロードマップ」を叩き台として進められた。小委員会報告を受けてJAXAは2008年8月に内外の専門家40人による宇宙探査委員会を新たに設置した。これによって従来の宇宙科学委員会の枠とは別にロードマップに沿った新たな計画を設けることが可能となった。 新体制における太陽系探査計画の中で、のぞみ後継の火星探査機など、ISASの実施する日本独自の惑星環境探査機には従来通りPLANETの名称が与えられる。他に月探査を目的とするSELENEシリーズ、始原天体探査を目的とするはやぶさシリーズ等があり、これらはJSPECが実施するものとされている。
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