境界としての河川
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 22:18 UTC 版)
河川は水運によって両岸を結びつける働きもあるものの、渡し船や橋といった手段がない限り川を越えることは難しい。このため、古くから川は境界としての役割を持っていた。現代においても、河川を国境とする国々は多い。日本においても、千葉県と隣接各県のように、河川を境界とする自治体は多く存在する。この場合、河川の中央線が国境線となることが多い。しかし、河川は洪水などによって流路変更をすることも多く、山岳国境に比べて安定した境界とは言えない。そのため、流路変更した河川をめぐって国境紛争が起きることもある。逆に、アメリカとメキシコの国境線はリオグランデ川と定められているが、1906年に人為的に川がショートカットされた結果南岸にアメリカ領の飛び地ができ、そして飛び地であることが忘れ去られてメキシコの施政下におかれ、リオ・リコという街がメキシコ施政下で建設されたという事件もあった。1970年にこの事実が再発見され、この本来はアメリカ領であった地区はメキシコに正式に割譲された。
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