初期の祈祷書
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イングランド国教会で最も初期の英語祈祷書は、1544年に制作された「勧告と詠唱」(Exhortation and Litany)である。「勧告と詠唱」はマルティン・ルターの勧告とマイルス・カヴァーデール訳の新約聖書から多大な影響を受けていた。議会の指示を受けて訂正を加え、1548年、カンタベリー大主教のトマス・クランマーによって完成をみた。これがイングランドの最初のプロテスタント祈祷書となった。この祈祷書による礼拝は、当初既存のラテン語によるミサに追加する形で行われた。以降1552年を皮切りにして、幾度にもわたる改訂が行われるが、クランマーの言葉の多くは現代まで祈祷書に残っている。しかし1553年カトリックの女王メアリー1世が即位すると、イングランドに宗教改革への反動がおこった。クランマーは1556年3月21日焚刑に処され、祈祷書の使用は禁止された。
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