具体的な処理の流れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 02:49 UTC 版)
「マシンビジョン」の記事における「具体的な処理の流れ」の解説
同期センサーが製品(あるいは部品)がコンベア上の所定の検査位置に来たことを知らせる。センサーがトリガーを発生するとカメラがその画像をとる。このとき光源のON/OFFも同期して行われる。光源はその物体の特徴が分かり易くなるように考慮して配置され、検査に関係ない特徴は無視される(影になってもよい)。 カメラのとった画像はフレーム取り込み装置に渡される。フレーム取り込み装置はデジタイズ機器であり(スマートカメラなら内蔵しているし、そうでなければコンピュータ用のボードである)、カメラの出力をデジタル形式に変換し(一般に数値の二次元配列で画像を表す)、その画像データがコンピュータの記憶装置に蓄えられる。画像データはマシンビジョン・ソフトウェアによって処理される。 ソフトウェアはいくつかの段階で画像を処理する。一般に画像はまずノイズを低減させた後で、グレイの階調だったものが白と黒の二値画像に変換される。そのような単純化の後でソフトウェアは画像から物体を数えたり、大きさを測ったり、傷がないか調べたりする。最後にプログラムされた規則に従って、撮影された物体(製品や部品)に問題があるかどうかを決定する。問題がある場合、ソフトウェアは部品をラインから排除する機構に信号を送る。あるいは、ラインを止め、人間に通知して問題への対処を任せる。 多くのマシンビジョンシステムは白黒カメラを使用するが、最近ではカラーのカメラを使用することが多くなってきた。マシンビジョンシステムがデジタルカメラを装備することも多くなり、フレーム取り込み装置が不要となって画質の劣化が低減されてきている。 スマートカメラはプロセッサが組み込まれているカメラであり、マシンビジョン市場でシェアを伸ばしている。画像処理に最適化されたプロセッサを内蔵するため、フレーム取り込み装置も外部のコンピュータも不要となる。そのためコストが低減され、システムが単純化し、個々のカメラが専用のプロセッサを持つことになる。
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