全身型(軽症)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 02:42 UTC 版)
眼症状に次いで、頻度の高い罹患筋は四肢の骨格筋であり、頸部筋の筋力低下、四肢の筋力低下が認められてくる。診断時に眼筋型MGであった症例の約20%で経過中に全身型に移行するとされている。構音障害、嚥下障害、咀嚼障害などの球症状、顔面筋力低下、呼吸困難などの症状も示すことがある。自己抗体によって臨床症状の違いがあるとされている。MuSK抗体陽性のMGは、顔面や頸部の筋力低下、球症状がMG症状の中核をなし、クリーゼになりやすいとされている。またMuSK抗体陽性MGには特異的な顔面筋、舌筋、咬筋、側頭筋あるいは頚部筋の筋萎縮を呈する一群があり、罹患筋には個々の筋線維の萎縮や消失といった筋原性変化が見られると報告されている。ryanodine receptor抗体陽性MGには、眼症状の他に球症状と頚部筋力低下の発生率が高いと報告されている。MGには非運動症状が存在する。MGの非運動症状にはMGに合併する他の自己免疫疾患、MGと共通の自己免疫が関連する症状、非免疫学的な機序によるものに分類される。胸腺腫関連MGでは胸腺腫由来のT細胞機能異常が原因となる疾患や症状を合併する場合がある。赤芽球癆、円形脱毛、低γグロブリン血症、心筋炎、味覚障害など多臓器にわたる。
※この「全身型(軽症)」の解説は、「重症筋無力症」の解説の一部です。
「全身型(軽症)」を含む「重症筋無力症」の記事については、「重症筋無力症」の概要を参照ください。
固有名詞の分類
- 全身型のページへのリンク