作品の特色と物語の時代背景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 06:55 UTC 版)
「王妃マルゴ (漫画)」の記事における「作品の特色と物語の時代背景」の解説
単行本第1巻後頁の資料と写真で、アレクサンドル・デュマの小説『王妃マルゴ』を(原作としてでなく)参考資料の一つに挙げている。本作はデュマの小説より古い時代、マルゴが6歳で、姉のエリザベトと叔母のマルグリットが結婚を控える1559年から始まる。 キュロットと呼ばれる半ズボンを男性貴族が着けている。これについて池田理代子は「18世紀を舞台にした『ベルサイユのばら』で、史実であってもオスカルにはついに描けず、ズボンを穿かせていたので、萩尾の勇気に感嘆した」と対談で述べている。 窓にカーテンが無い。布が高額なため王宮ですら無く、ベッドも天蓋があり、周りを幕で囲むようになっている。 当時の貴族は親が決めた結婚に従うように教育され、本人も周囲も疑問に思うことはなかった。王家では特に国家の重要事項であった。その中でマルゴは、自分の恋に素直で、そのために当時問題にされ、後世に「不道徳な男性遍歴」だとますますその非難は大きくなった。だが、それは自分に自然で忠実だったからだと萩尾は述べている。
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